　もうねー、すべてが良すぎて語り切れないです。なにもかもが魅力的です。

　おおらかで逞しい女性たちも。ちょっちメンドクサイ女の子たちも。かっこムカつく男たちも！　そして血沸き肉躍るバトル！！

『サフィーム・フィルム』はバトル描写も流れるようだけど、こちらはひたすらアツいです。大興奮！　良いですよ、良いですよ！

　特筆すべきはその世界観。

『三界の魔術師』は史実を基に魔法の存在を練り込んだ世界観でした。『ブライド　プレパレーション』はまっさらから構築された独自の世界。『サフィーム・フィルム』も未来のまったく新しい世界でした。

　しかしてこの『夜の王は静かに暮らしたい』は私たちが知ってるものを混ぜ合わせた世界なんです。和洋折衷な世界観がすんばらしいのです。面白いなー。こんだけ好きなものを詰め込んで（え、lagerさん、好きってことなんですよね？？？）いい感じに独自の文化体系になっちゃってる感じなのです。面白ーい。

　これも作者のアツさが為せる技でしょうか？

　それと感心するのは、よく会話のみのシーンがあるのだけど、ちゃんと状況が読み取れるのですよね。地の文がなくても。こういうのやってみたいけど私には無理だろうなー。テンポの良い会話ってのもセンスだよなあと思うのです。いいなあ、欲しいなあ、センス。

　クライマックスが近いようなのでとっても楽しみです。

『夜の王は静かに暮らしたい』

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