第1話 「さばんな」

???「・・お・・・て・・・さい・・・きて・・・い・・・起きてください!」

竜舞「・・・ん?」

???「良かったぁ~、このまま起きなかったらどうしようと」

竜舞「・・・?・・・!?えっ、ここは?」

竜舞は目の前の光景が信じられなかった。竜舞は突如DVD店の階段から落ちた記憶と、辺り一面に広がる草原のギャップに戸惑っていた。そして、なにより・・・

???「?ど、どうかしましたか?」

竜舞「ここは?君は誰?そして、そのしっぽと耳は・・・」

そう、目の前の女の子には耳としっぽが生えていたのだ。そして、その見た目を竜舞は前にテレビで見た動物、アードウルフにそっくりであることに驚きを隠せなかった。

アードウルフ?「え?こ、これですか?何か珍しいでしょうか・・・?」

竜舞は咄嗟に理解した、ここは今までいた家や、DVD店等がない場所だと気づいた。しかし、この世界そのものが自分の住んでいた世界とは別物とこの時は知るよしもなかった・・・

竜舞「えっ、いや、その、な、何でもない・・・」

アードウルフ?「あっ、そ、そうか!サンドスターで最近生まれたばかりのフレンズかもしれません。」

フレンズ?サンドスター?なんだそれ?と、混乱している竜舞を置いて納得した様子のアードウルフによく似た少女は咳払いしてからこう言った。

アードウルフ?「ここはジャパリパークです。ここではフレンズ達が住む場所です。」

竜舞「・・・?あっ、え、そうなのか・・・」

アードウルフ「私は、アードウルフです。ここのさばんなちほーで暮らしています。」

竜舞「さばんなちほー?っていうのがここなのか・・・?」

アードウルフ「はい、他にもじゃんぐるちほーや、さばくちほー等があります・・・」

竜舞はここでやっと、ここがどういう世界なのか理解した。ここでは動物達が人間になって暮らしているということを、何故動物が人間になったとかは深く考えても今は分からないと諦めて他の住民にも会ってみたくなった。もしかしたら、その住民が元の世界に帰れる手がかりを握っているかもしれないと淡い期待を抱いて、アードウルフに質問してみた。

竜舞「ここには他にも誰かいるのかい?」

アードウルフ「あ、はい、カバさんや、サバンナシマウマさんにサーバルちゃんがいますよ」

竜舞「へぇ~・・・(サーバル?何か借りようとしたDVDでそんな名前を見たような・・・まぁ、いっか。)ありがとう、アードウルフちゃん。」

アードウルフ「あっ、は、はい、こちらこそお役に立てて!」

竜舞「(じゃあ、まず目標地点はどうするかを決めとかなきゃな・・・ここから近そうなちほーに行ってみるか。)あ、ついでにさばんなちほーから一番近いちほーってどこだい?」

アードウルフ「えっ、あー、え~っと、確かじゃんぐるちほーが近いですよ。けど、この辺りにはまだ、セルリa)竜舞「よし。じゃあ、じゃんぐるちほーに行って来るとするよ」えっ、あっ、ちょっと~!?危ないから気をつけて下さいよー!?」

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───竜舞がアードウルフと話した後、じゃんぐるちほーへ向かう姿を見てその影はボソボソともう一人の影と怪しげに会話した。

???「あのフレンズ・・・面白そうだと思いますよ、追いかけてみますか?」

???「うん!追いかけまーす!お菓子も好きだけど、面白そうな事も好きでーす!」


その影は、片方はジャパリチップスと書かれた袋を持ちながらワクワクとしていて、もう片方は落ち着いた様子でジャパリチップスを持っている影と一緒に竜舞の後をつけていった・・・しかし、竜舞はその影に気づかずそのままさばんなちほーの草原を歩いていった・・・

---------------------------------------------------------------------???『次回、「サーバル」』

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煎餅の小雑談コーナー

はい、どうも。作者の米煎餅です。唐突なのですが今回から小雑談コーナーをやっていきます。たまに気になったコメントをコメント返しで拾ったりもします。よろしくお願いします。

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とある男がジャパリ入り 米煎餅 @komesenbei

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