第9話 エピローグ


「ただいま、ミックお兄ちゃん」

 私の名前は真記。

 真を記憶、クリストファーが命名した。

「私、生きていてごめんなさいって思うことはもうやめる」

 ーー君の記録は消滅する。

 だからせめて記憶だけは、君がしっかりと持っていたまえ。

「ハザウェイお兄ちゃん、助けてくれてありがとう」

 かつて助けてくれたことを、少しでも長く留めておくために。

「私は私の人生を、死ぬまで生きてみることにするね」

 だから笑おう。泣こう、怒ろう。

 誰に対して遠慮もせず、気兼ねもせず。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ケイティと呼ばれた少女の贖罪 香枝ゆき @yukan-yuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ