エピローグ
「朝倉さん、人間が来ないうちにさっさと済ませてしまいましょうね」
「なんでわたし達が
「あら、わたくしは平気です。肉体労働をしているのは朝倉さんだけですから」
「それになんでわたしだけ必死に重労働してるんですか。喜緑さんも手伝いなさいよ」
「ごめんなさいね。お手伝いしたいのはやまやまなのですけど……、歴史始まって以来ずっと汚れ仕事は急進派が
「よ、汚れ仕事ってあなたうまいこと言ったつもり!?もう我慢ならないわ、帰らせてもらいます」
「朝倉さん、時給二百円アップです」
「やります……」
「あ、
「体脂肪ゼロで健康的ですわ」
「こんなガイコツほっときゃいいのに、まったく長門さんは人使い荒いんだから」
「
「喜緑さん、なんなの、その微妙にコーヒーのCMみたいな呪文は」
「あらご存知ありませんか。ブードゥー教の
「どう見てもウルトラマンです」
「やっと人間らしい
「元の個体より少しばかり胸のサイズが大きかったようですね」
「まったくもう、なんて大きさなのかしら。ホルスタインかお前は」
「イギリスのレディに失礼ですよ、朝倉さん。むしろバークシャーとかヨークシャーでしょう」
「喜緑さんそれ牛ちゃう、豚や」
「
「八百年
「キョンくんには宝の
「
「せっかくですし、キョンくんにはこれで切腹していただきましょうか」
あたしが死ぬまでにみくるちゃんに会いに行くんだからね!というハルヒの願望を
ということはだ、じいさんもこの方法で復活させればよかったんじゃないだろうか。俺達はとんでもない取り返しのつかないミスをしでかしてしまったのか。
── 人には各々与えられた有限の時間がある。その中でいかに最高の出演者たるかが重要だ。最高のキャストは自分の
そうだな。伯爵も言っていたとおりだ。あと数十年の後に俺が死ぬ日が来るのだとしても、たぶん愛する人のために命を落とすとかではなしに、
俺はビルの屋上からはるか西の方角を
「今回は疲れたろ」
俺がコーヒーを渡すと長門は小さくため息をつき、
「……そう。時間の流れの前にあっては、予定も予測も、既定さえも意味をなさない」
「まあ、結果オーライってことでいいんじゃないか」
「……ありがとう」
時間ってのは、そこに生きる皆が共有して成り立っている。誰か一人の
どんなに時代が変わっても、どんなに文明が発達しても、歩いていた人が車輪を発明し、それが車になり、リニアモーターカーになり、いつかタイムマシンになっても、結局のところ時間を進めているのは自分自身なのだ。時間は一方向にしか進まないが、そこでなにをするかは自分で決定しなくてはならない。朝比奈さんの
「……そろそろ事象を閉じる」
「そうか。じゃ、元の世界でな」
「……おつかれさま」
二人は手をつないだ。足元が地面を離れた。はじめは
── みんな、
完
涼宮ハルヒの経営Ⅱ のまど @nomad3yzec
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