ラノベと言うには勿体ない、いと尊き軍人百合

軍人百合と聞くだけで芳しい香りを感じたのですが、想像以上に尊くて重厚感があります。
ミリタリーものをあまり読んだことがない私でも、とてもワクワクする繊細な戦闘描写、そして生々しさすら感じる世界観。
女性が生きづらい世界で、それでも互いを信じ戦う姿は尊いの一言に尽きます。
そんなしっかりとした世界描写のもとに描かれるキャラクターたちもとても魅力的です。
部下に「ねーさま」と慕われる男装のヴィルヘルミナの格好良さに惚れ惚れすることは勿論、彼女との約束を胸に静かに戦う高官夫人のシャルロッテの姿には、少し危うさを感じながらも応援せざるを得ません。

一方、挟まれる閑話は個性豊かなサブキャラクター達の百合風景を非常に楽しく魅せてくれます。「とある日曜日の駐屯地にて②」は反則級です笑い過ぎました、もっとください。

百合活劇という名にふさわしい作品です!

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