あとがき

 これからきよこは終戦前、親戚の言いつけで長野の旧家に嫁に行き、その後五人の子供をもうけた(その末っ子が筆者である)御厨の馬場家、差出の山田家、栗田の木村家、真島の今井家、親戚達の策略だった。戦後この嫁ぎ先の復興が日本の復興と同時に進み、生きていく事になる。相方のインドネシアから帰国後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった、帰還兵との戦いは77まで、命は84まで続いた

戦争が終り、70年以上の日々が続いている、男女差別・信仰宗教・政治・アマチュアスポーツ・現在身近な社会では、今だ妖怪がウヨウヨしている。自分で切り開く人生に妖怪は存在しない。やらされている人生は妖怪だらけだ。やらされている集団には、不幸な結末しかやって来ない。

学校は教育の教しかない時代、子供達の育は誰がやるのだろう。家庭には家しかなく、庭は近くの塾や居酒屋、そんな時代が日本にやって来た、変化には変化でしか幸せはやって来ない。日本は率先して対応していけたはずの島国民族だ。

母はその環境の中でも自分で切り開いて行く人生が始まった戦後には、数回の妖怪に

出会っただけだ、筆者はまだまだ妖怪だらけの環境から抜け出せないでいる。


ここで登場する名前は全て仮名とさせていただきます。


妖怪がうようよとしていた頃のお話でした。

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妖怪がいた時代             1945-8.15 母聞録 じ~じ @mune_gg

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