このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(418文字)
最後の落ちがとても好きです。ここまで登場人物をいじめぬけるなんて精神がやんでるとしか思えない(褒め言葉)おもしろかったです!
今にも朽ちそうな廃墟、恐ろしい鬼、散っていった仲間たち、残り時間……全体を説明されていない分、どうしてこうなったのかなど様々な想像を膨らませます。はらはらする場面が続き、一転手に汗握る局面に。最後まで読んで、「おおおお」となりました。矛盾もご都合展開もない、見事な一作です。
一行目から迫ってくる不穏な気配。流麗な文章で描かれるのは、紅と黒が絡みあう命懸けの秘められた遊戯。作者様の文章がすごく好きです。地の文も大好きですし、息詰まる戦闘シーンも、読むたびに感嘆してしまいます!ろくに状況が明かされないまま、それでも魅せられて読んでしまうのは、文章力の高さゆえ。少しの残酷描写なら大丈夫という方は、ぜひ御一読を!