クソくだらねぇミステリー

しょもぺ

第1話 密室全裸殺人事件

ある密室でひとりの男の死体が発見された。


男の部屋には内側から鍵が掛かっており、窓も施錠されカーテンで覆われていた。

密室は2階にあり、外からハシゴでもかけない限り登ることは出来ない。

更に謎なのが、男の死体は全裸で、シャツとパンツは綺麗に畳まれた状態だった。


この密室で、一体何が起きたというのだろうか?



「奥さん、犯人がわかりましたよ」


「え!? 主人は、誰に殺されたんですか?」


「警部、さすがですね。捜査を開始して1分しか経ってないのに」


「ふふふ……捜査と挿入は長ければ良いってワケじゃないのさ」


「刑事さん! 下ネタ言ってないで早く教えてください!」


「まぁまぁ奥さん、そう焦らずに……まずは前戯をじっくりとですね……」


「警部、そろそろいいかげんにしないと、奥さんに刺されますよ」


「おっと、いけない、いつものクセで。奥さん、その包丁をしまって下さい」


「まったくもう! 本気で殺すつもりでしたわよ!」


「ははは……かないませんなぁ」



この刑事の名前は、下根 太郎(しもね たろう)。

彼は、いままでにいくつもの難事件を解決してきた凄腕の刑事なのだ。

ただ、いつも下ネタばかり言っているので、職場の女性には嫌われている。

また、セクハラ認定されるも、何とか事件解決の功績があるので、ギリギリ職は辞されていない。

さて、この刑事は、一体どんな方法で事件を解決してくれるのだろうか?



「事件解決のカギ、まずは、そこのパソコンを調べてくれ」


「はい警部……えっと、これといって、おかしな点はありませんよ? インターネットのブックマークも株関係ばかりです」


「そうじゃない。クッキーを見るんだ」


「はいクッキーですね……あ、ちょうどポケットに食べかけのクッキーがありました!」


「ズコーッ! そうじゃない、履歴を見るんだ!」


「警部、ズコーッって古いですね……あ、これは……!」


「ふふふ……そいつが犯人なんですよ、奥さん」


「刑事さん!  一体どういう事ですか? 私には訳がわからなくて包丁を振り回したくて仕方ありません!」


「あぶないですなぁ、奥さん。いや、これは失礼。では、こうしたら……いかがですかな?」


そこに現れたインターネットブラウザには、卑猥なエロ動画が映し出された。


「ああっ……! まさか主人は……そんな……」


「おわかりになりましたか奥さん。ご主人は全裸でオナニーし、あまりにも興奮し過ぎた為に心筋梗塞でお亡くなりになられたのです。そして、苦しんでもがく際に、とっさにブックマークだけを消したのです。ご主人の几帳面な性格と、オナニーで死ぬことの恥が、今回の事件を生み出したんですよ。」


「まさか……犯人はテクノブレイクだったとは……いや、警部、おみごとです」

(本当は死体の陰部にザーメンが付着しているから誰でもわかるんだけどね……黙っとこ)



こうして事件は解決した。

しかし、その傷跡には、悲しみではなく、奥さんの羞恥心だけが残っていたという。      

                                   完

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