古代ローマの愛は全てを溶かす。恐怖、誤解、身分、そして唇。

(恋愛)5.雇われ医師と傲慢な求婚者 ~古代ローマ身分差恋愛事情~(作:綾束 乙 様) ※完結お疲れ様でした※

『第1章 屈辱の出会い 4』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884432928

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884432928/episodes/1177354054884433121



 出会った二人が、改めてお互いの名前から知っていくエピソード。

 それだけでなく、道中の雰囲気、様子、そして文化がすんなりと読み取れる。この時代のローマをこのように描けるのは、作者の方に筆力がある証拠だろう。


>ヒルベウスが機敏に馬から下りる。続こうとしたレティシアは、それより早く腰に手を回され、ふわりと抱き下ろされた。下りざま、ヒルベウスの低い声が耳朶をかすめる。

「ようこそローマへ、いとこ殿」


 これは良いタラシぶりである。

 ふわりと抱き下ろされるところといい、耳をかすめる低い声といい、まったく良い。

 事情を知り、態度が柔らかくなった流れが自然に表現できていると思う。

 しかしこの関係性にはびっくりだ。

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