桐原夏希病棟看護師師長・手術室看護師師長!
第1話任命式・入職式①
それから1年3ヶ月と少し過ぎた頃、私は、東都紅蓮西総合病院総合外科病棟看護師師長兼手術室看護師師長になっていた。
「錦野さん!新人看護師ドラフト会議やるわよ!着いてきて。」
「新人看護師ドラフト会議?何ですかそれ?」
「この前、入職予定者にアンケートでどの部署に入りたいかって取ってたのよ。それで各部署別にまとめてあるの。それの発表会の事。会議室に行くわよ。」
と、松田看護部長は、言い、私を連れて会議室に向かった。
-数分後-
「私………どこに座れば………。」
「錦野さん。名札置いてるわよ。そこに座りなさい。」
と、松田看護部長は、言い、自身の席に座った。
「桐原さん。私の隣ですよ。」
と、加倉井小児外科病棟看護師師長は、言い、私が隣に座るのを待った。
「では、これより、新人看護師ドラフト会議を始めます。明日から、看護部長になります、私、松田名奈子が司会をさせていただきます。それぞれの手元に新人看護師の配属希望の資料が準備されていると思いますがありますか?」
と、松田看護部長は、言い、私達は、頷いた。
私の手元には、総合外科病棟用と手術室看護師用の2つが置かれていた。
詳しい説明等をしながらその30分後に新人看護師ドラフト会議が終わった。
「錦野さん。貴方もこうやって、ここに居るのよ。あの時、貴方は、手術室看護師だけ希望してたわね。」
「はい。」
「それを見て、看護部長は、ローテを組んだのよ。」
「へぇー。そうなのですか?」
「そうよ。今年も貴方みたいな新人看護師居たわね。」
「はい。3名ほど。」
「どうローテを組むかは、手術室看護師師長である貴方に任せるわ。でもしっかり休日は、組むのよ?」
「はい。」
「そう言えば、また名札変えたわね。これまでは、桐原ってだけだったのに桐原(夏)と書かれた名札に。」
「はい!そしたら師長も分かるのではないかと。」
「私、部長よ?師長は、貴方。」
「あっ。そうでしたね。」
と、私は、笑いながら言った。
「もぅ。そう言えば、桐原さん………千暁ちゃん。総合外科病棟に配属希望してたわね。」
「はい。手術室看護師にも希望出してました。私が手術室看護師師長をやってるのを入職式には言わないでくださいね。」
「分かったわ。言わないでおくわね。」
「どの子の下につけるか考えないといけないなと思うんですよね〜。どうしようかなぁー。千尋ちゃんの下にしよう。」
と、私は、総合外科病棟ナースステーションに着くまで話をしていた。看護部長は、着いた瞬間また明日と、言ってくれて看護部長室に向かった。
「夏希ー。」
「蓮華先生?どうかしました?」
「華蓮知らねぇ?」
「華蓮先生?医局に居ないの?」
「いないからこっちに来てんだよ?」
と、蓮華先生は、携帯で華蓮先生を呼びながら言った。
華蓮先生は、入職して1年の研修医。
「兄さんどうかしました?」
「華蓮!何処行ってた!?探したんだぞ?」
「
と、華蓮先生は、買い物袋パンパンに入ったスナック菓子やチョコ菓子を見せながら言った。
「こんなにお菓子買う子だっけ?」
「食うよ?こいつ。しかも食っても太らん体質でムカつく!」
「良いじゃん!
「ハイハイ。明日から、現実的にも師長になるからこれ以上迷惑かけないでよ?主任だったからなんとかなってたけどさ?これからは、兄弟ゲンカしようもんなら?分かるよね?」
「はい。分かりましたぁ。」
と、桐原兄弟は、禍々しい気を感じたのか私に怯えながら言った。
「
と、華蓮先生は、買い物袋の中から1つスナック菓子を出して渡した。
「あっ。ありがとうございます。華蓮先生。」
「いえいえ。では。僕達は、医局に戻るので。」
と、華蓮先生は、言い、蓮華先生を連れ、医局に戻った。
-それから時が経ち翌日の朝-
「
「待ってて。」
と、靴を履きながら慌てて蓮華先生は、言った。
その数分後、託児所に聖夜達を預け、病院に向かった。
-任命式後-
「すぐ入職式かぁ。ヘトヘトになるよー。」
「夏希。お疲れ。はいっ。これ。」
と、蓮華先生は、言い、炭酸飲料を渡した。
「私、炭酸飲料飲まないの知ってないの?」
「ごめん。それ、俺用だ。ごめん。こっち。」
と、蓮華先生は、言い、炭酸飲料と紅茶飲料を交代した。
「もぅ!」
「アハハ。」
と、蓮華先生は、言い、炭酸飲料を開け飲み始めた。
「飲むんかぃ!」
と、私は、蓮華先生を傍目で見て、ツッコミを入れ、任命式会場から入職式の行われる隣の小会議室まで歩いた。
「ぷはぁ~!
と、蓮華先生は、言い、炭酸飲料を飲み干した後小会議室へ来た。
「丸聞こえだよ?」
「えっ!?」
と、蓮華先生は、言った。
「入職予定者は、30名だから前から3列開けて自由に座って良いんだってさ。」
「ありがとう。夏希は、どこに座るの?夏希の隣が良い!」
「私の隣?私の隣は、松田看護部長だけど?」
「右隣は?」
「右隣は、佐野耳鼻科病棟看護師師長の席だよ?」
「自由に座れないじゃん!!」
「役職順だよ!5列目の左から2番目に座れば?私の後ろになるよ?」
「そうするかなぁ。」
と、蓮華先生は、言い、私の後ろの席に座った。
-数分後-
「夏希〜。千暁をよろしく頼む!」
「はいはい。こっちは、二つの師長を兼務してんだよ?まっ聞いてないけど。」
と、私は、テコテコと先を行く蓮華先生に呆れながら言った。
「あっ。夏希。」
「何?蓮華先生。」
「なんでもない。」
と、蓮華先生は、医局の扉を開きながら言った。
「師長?」
「若菜ちゃん。どうしたの?あっ。
と、私は、言い、総合外科病棟ナースステーションに戻り、
今日の朝の議題は、自己紹介。総合外科病棟新人看護師は、10名。千暁ちゃん。
何故、国見さんを急に下の名前で呼ぶようになったかと言うと昨日、電話で呼んでいいか確認を取って了承を得たから。
「じゃ。これから呼び上げる人は、私についてきて。千暁ちゃん。あんなちゃん。遼香ちゃん。遥菜ちゃん。4名。それ以外は、プリセプター決めてね。4人も決めておく?私以外でよろしくねー?まっ。待つから。千暁ちゃん達のプリセプター決まるまで待つよ。」
と、私は、言い、ナースステーションにあるノートパソコンで資料作成し始めるとすぐ決まったらしい。それぞれ先輩看護師が受け持つことになった。
千暁ちゃんには若菜ちゃん。遼香ちゃんには秋果ちゃん。あんなちゃんには
「では、行こうっか!
と、私は、言い、ノートパソコンの電源を切り、総合手術室へ向かった。
その道中、千暁ちゃん達は、手術室看護師師長が誰か
話をしながら私のあとをついて行った。
「着いたね。さっ。ナースステーションの中に入ってね。
と、私が言うと千暁ちゃん達だけがとてつもなく驚いていた。
手術室看護師会議の議題も自己紹介だった。
千暁ちゃん達を含め15名だった。
千尋ちゃん達2年目の先輩達の下に各1人ずつつけることを話し、私は、今日の予定されている手術の発表をした。今日の予定手術は、耳鼻科の手術、整形外科の手術が予定されている。ちなみに、脳神経外科の手術は、大抵突発手術である。私は、色々な科を経験して、今に至る。
「制服渡してないね。ごめんごめん。それぞれ受け取りに来て。3着ずつ受け取りにきて。田窪さん。」
と、私は、言い、手術室看護師用の制服を呼び上げた順に渡して行った。
「千暁ちゃん達、総合外科病棟看護師用の制服渡してないね。後で渡すね。ここにないから。」
と、私は、言い、朝の手術室看護師会議を終えた。
-数分後-
「ここから右斜め45度から手術室Aが脳神経外科・小児外科、手術室Bが循環器、手術室Cが消化器・耳鼻科、手術室Dが整形外科になっていて、この左の手術室Eが産婦人科なのよ。緊急分娩手術の場合は、手術室Aで手術となるわけ。すごく遠いから出入口から。まっ。Aが空いてたらだよ?空いてなかったらBになるんだけど。そういう事かな。あと質問ある?」
「はい!」
「どうしたの?あんなちゃん?」
「あの機械何ですか?」
「あれ?あれはね、滅菌作業機っていってメスとか器械を手術後に入れて滅菌する機械。自動でそれぞれ器械を個別に袋に入れてくれるわけ。非常時も非常電源で滅菌してくれるよ。
「分かりました。」
「それぞれ手術室にも置いてあるからね。あと他に質問ある?」
「あの部屋は?」
と、遼香ちゃんは、指さしながら言った。
「更衣室だよ。手術室看護師制服と
「5回もですか?」
「うん。1回も鳴らしてはダメなんだよ。着替えてまた手術室に戻るのも5分ぐらい掛かるから。その5分も大きいよ。その5分で助かる命も助からない事もあるんだよ。分かった?」
「はい!」
「鳴らしたけど全て助かったから安心してね。では、他に質問無いようだから総合外科病棟看護師は、私についてきて。病棟看護師制服渡すから。」
と、私は、言い、総合手術室を出て総合外科病棟ナースステーションに向かった。
千暁ちゃん達はその後について行った。
-数分後-
「更衣室で着替えてきたわね。なら、
と、私は、病棟看護師制服を着た千暁ちゃん達に言い、ノートパソコンで手術室看護師ローテを組み始めた。
「夏希。どぅ?」
「どぅ?って何ですか?蓮華先生。」
「手術室看護師師長と総合外科病棟看護師師長の兼務。」
「まっ。疲れるかな。今は、ヘトヘトでもないけど。で?またケンカ?」
と、私は、蓮華先生を呆れながら睨むと蓮華先生は怯えた。
「ケンカ……じゃないよ。ただ………大好きな夏希………を見に来たの。」
「はいはい。用件は?」
「険しい顔で、何してんのかなぁ~って思ってさ。」
「手術室看護師のローテを組んでるの。険しい顔は、してないけどね。どの順でこの科を回すかを決めてたの。また手術室看護師ナースステーションに掲示するんだよねぇ。見る?」
「いや、良いや。んじゃぁさ?夏希は、もう手術室看護師やんないの?」
「やってんじゃん!!」
「そういう事じゃなくて。外回りの事。」
「やるよ!?再来月頃からはサポートしながら2ヶ月間ね。それ以降は、私は、外回りもやらないからね。それでいいよね。」
「えぇー!?何で!?」
「教育の為。手術以外の時に私に会えば良いじゃん!総合外科病棟看護師師長なんだから私は。」
「手術でも会いたい!!」
「諦めなさい!」
と、私は、言い、呆れながらただ見ると蓮華先生は、怯えた。
「なんでただ呆れながら見てるだけなのに怯えるの?」
「怖いんだもん!!」
「なんで!?ひどくない?最愛の人からそういうこと言われるなんて泣くよ?それより回診は、しないの?私は、資料があるからついていけないし、行けるとしても行かないし。」
「回診は、終わらせてるよー?ただ大好きな夏希に逢いに来たんだよ?」
「今、ローテ組んでるから邪魔しないでよ?」
「う………うん。」
「邪魔する気満々だったんだぁ?」
と、私は、蓮華先生を睨むと蓮華先生は、怯えた。
「ごめんなさい!!」
「ハイハイ。千翔乃ちゃん達のローテ組んでるから。一応、脳神経外科には、入れないけどね。」
「なじぇに!?」
「ぷふ。脳神経外科手術に入れようもんなら千暁ちゃん外さないといけないよ?それでも良いの?」
と、私は、苦笑したあと言った。
「そうだよね~じゃあさ?」
「何?」
「総合外科病棟に入れたら?」
「人数多すぎ!!そんなに2年目は居ないよ!?」
「そうなの!?」
「うん!10名しか居ないよ?」
「そうなんだぁ………。あのさぁ。話は変わるんだけどさ?」
「何?蓮華先生。」
「プリセプター教育ってあるじゃん?」
「プリセプティ教育ね?それがどうかしたの?」
「それそれ。夏希のプリセプターって誰だったの?」
「私の?」
「うん。」
「松田看護部長………当時主任だったかな。2年目で主任ってすごいんだけどね。」
「夏希は?」
「ん?」
「主任は何年目でなったの?」
「22歳から看護師だから………26歳でなったから4年目だね。」
「4年目でも早くない?」
「史上初なんじゃないかな?27歳目前で師長ってのも史上初じゃないかな?」
「絶対そうだよ。他の病院ではまだまだ平の看護師だよ?あっ。俺、医局に行く。」
「行ってらっしゃい!」
と、私は、蓮華先生を見送った後できたてホヤホヤのローテーション表を印刷し、手術室看護師ナースステーション掲示板用と配布用の2種類に分けて持ち、手術室看護師ナースステーションに持って行き配布用の方を新人手術室看護師3名に渡し、掲示用を掲示板にマグネットで貼った。
「師長。この☆印は何ですか?」
「あぁ。それは、脳外科の印だよ。突発手術だから大抵他の科の勉強してね。千暁ちゃんいるし。」
と、私は、言い、会釈をした後総合外科病棟ナースステーションに戻った。
-数分後-
「夏希。」
「どうかしました?蓮華先生。」
「
「お疲れー!千暁ちゃん達。さて、それぞれ総合外科で自分が担当する診療科のお勉強しようか。」
と、私は、言い、ノートパソコンで色々と勉強をしていると、ナースコールが鳴って私は、急いでノートパソコンを閉じ、ナースコールを鳴らした患者の部屋に行こうとしたら蓮華先生が一足先に向かっていた。
-数秒後-
「夏希!ストレッチャー持って来て!!」
「はい!!」
と、私は、言い、ナースステーションの横に置いていあるストレッチャーを取りに行った。
その数分後手術をし、私は、手術室看護師ナースステーションにいた。
「師長。先程の手術って病名何かご存知ですか?」
「脳梗塞だよ。ステージⅡのね。まっ、あの医師なら、ステージⅢまでなら手術出来るから。」
「ふぅ。夏希。お疲れ様!華蓮も術後すぐに紅茶飲みに行ったから俺は、夏希に会いに行こって思ってきた。」
「で?用件は?」
「ここに自販機ってないよね?」
「あるわけないでしょ?飲み物買いたかったら
「んやぁ。良いや。」
「あっ。紹介するね。桐原蓮華先生。総合外科担当科目は脳神経外科。細かく言うと脳卒中担当医師。」
「脳動静脈奇形とかも担当だよ。」
「で、この子達が新人手術室看護師達だよ。」
と、私は、言い、新人手術室看護師達が挨拶をする間、私は、ナースステーションの掲示板を見ていた。
「さて。
と、蓮華先生は、言い、新人手術室看護師の自己紹介を聞いた後、私の右手を掴み、総合外科病棟へ向かおうとした。
「着替えたいんだけど?」
「なら待っとく。」
「白衣に着替えなよ!?術着で戻るわけ?」
「あっやべ。」
と、蓮華先生は、言い、更衣室の奥で白衣に着替え、私は、蓮華先生から見えない所で病棟看護師制服に着替えた。
-道中エレベーター内にて-
「夏希は、何で、看護師なろうと思ったの?」
「私?」
「他に誰がいんだよ?」
「だね。私がなりたいと思ったのは、お義母さんが看護師だったからだよ。」
「母さんかよ!?」
「うん。
「そうなんだ?」
「そうだよ?」
「母さんに憧れてんのかぁ〜。」
「だって師長になっても理想の師長になれてないもん!」
「夏希の理想の師長は、母さんだもんね。」
「そうだよ?」
と、私が言うと、総合外科病棟ナースステーションに着いた。
「師長。」
「どうしたの?千暁ちゃん。」
「なんの話をしてたのですか?」
「なんで看護師になったのかって話。」
「へっ!?その話ですか!?」
「うん。ちなみに千暁は?なんで看護師になろうと思ったの?」
「私ですか?私は、医療ドラマですよ?なろうと思った理由は。」
「医療ドラマかよ!?母さんに憧れてじゃねぇのかよ!?」
「ここ病院だから静かにしな!」
と、私は、蓮華先生の右耳を上に引っ張りあげながら言った。
「
「暴力じゃないよ。
「あそこの自販機で買うからいいや。」
と、蓮華先生は、言い、自販機の方へ向かおうとすると、5階から柊馬先生が降りてきた。
「夏希ちゃん!てんかんのお薬ってどれ使ってる?」
「部分発作か全般発作で変わりますけど?」
「そうなの?じゃあさ?手術になったら誰が手術するの?蓮華?」
「俺は、手術担当病名に入ってないよ?それ。俺は、脳卒中・脳動静脈奇形担当医師。てんかんは。」
と、蓮華先生は、炭酸飲料を開け、飲みながら言った。
「てんかんのお薬一覧表は、こちらになります。」
と、私は、言い、柊馬先生にてんかん薬の一覧表を渡し、ノートパソコンにて総合外科病棟看護師ローテーションを見始めた。
「どれどれ?フムフム。分かったー♪ありがとう。わかりやすくしてくれてありがとう!」
「いえいえ。こちらこそ。」
と、私は、言い、柊馬先生を見送った。
-数分後-
「夏希。」
「あっ。蓮華先生?どうかしました?」
「夏希。あれどこにあるっけ?」
「アレ?」
「ピログロテファン!」
「それなら倉庫の上の棚に有りますけど?申請した?一切パソコンの方に投薬申請来てないんだけど?」
「してない?されてるはずだけど?されてないならこのタブレットでやろうね。」
と、蓮華先生は、ナースステーションに置いてあるタブレット端末で投薬申請を出した。
何故投薬申請を出さないとお薬を出さないかと言うと在庫管理と医療事故防止の為である。
「確認したよー。蓮華先生。私が取る?」
「いや………俺が取るよ。」
「倉庫入るの?怪我しないでよ?」
「俺は、子供かっ!」
「子供っぽいからね。」
「酷いよね!そんなに汚いの?病院なのに?」
「綺麗だよ!!昨日の朝も夜も掃除したし若菜ちゃん達にも手が空いた時に掃除する事をお願いしてるし私もしてたし!」
「そうなの?」
「うん!ピログロテファンなら右の棚の上から三段目の真ん中のところに入ってるからね。」
「ありがとう~♪」
と、蓮華先生は、言い、ナースステーションの奥の倉庫に向かった。
「華蓮先生?どうかなさいましたか?」
「てんかんの手術担当医って誰ですか?」
「源賀先生ですよ?夜勤だから大抵会わないかな?明後日は、日勤だから会えるかもしれないですけど?」
「そうなのですか?」
「うん。そうだはずですよ?」
「では、夜勤の日の昼間の手術の場合は、誰がやるのですか?
「いやぁ~。蓮華先生では無いですよ?やらせたいけど。いやいや言うし!」
「悪かったな!いやいや言って。だって難しいんだもん!!脳卒中とか俺が担当する病名と違って!」
「てんかんの手術ってそんなに難しいの?」
「難しいんだよ!?俺、
「担当病名だったら?」
「100%!なめんなよ?」
「なめてない。知ってた。」
「それは、もっと悪いわ!!」
と、蓮華先生は、プンスカプンスカ怒りながら言った。
「でも1回しかやった事ないのに完治率3割ってどういうこと?」
「完治しない方に入る可能性が7割あるってこと。まっ。抗てんかん薬で生活の質は、向上してんだけどね。まっ。目の前の人がてんかんで悩んでんなら治すけどね。どうにかして。」
「ピログロテファンを持って行きな。」
「はい。持ってるよ!んじゃ。患者さんの所に持っていくね。」
「202Aの嶌田さんね。新薬の話した?」
「OK!やったよ。師長がやればいいけどさ?こっちにいたから話だけはしておこうって思ってさ?」
「なんかありがとう。さっき、まっ。って言い過ぎじゃない?」
「良いじゃん!口ぐせなんだから。脳腫瘍とかが原因のてんかんなら手術すっかな?」
「なぜ疑問形?」
「手術可能かわからんからだよ。」
「だからね?分かりました。」
「そういうこと。腫瘍が原因だったらいいんだけどね……。んじゃ。行く。」
と、蓮華先生は、202Aの嶌田さんの病室へ向かった。
「行ってらっしゃいー!」
と、私は、言い、見送り、ノートパソコンを弄り始めた。
「師長。」
「凛佳ちゃん?どうかした?」
「お掃除しときましたぁ。」
「ありがとう。なんかごめんね。」
「なんで謝るのですか?」
「なんかね。
「いえいえ。」
「そう言えば、循環器科の病名、覚えてる?」
「はい。」
「私さ?循環器科の病名覚えるの一苦労したよ。」
「へっ!?そうなのですか?」
「うん!脳神経外科とかの病名はすぐ覚えたんだけどね。」
「任命式の時、夏希。すんごい緊張してたし!」
「蓮華先生!?」
「なんか緊張してる夏希…………あっ!思い…出した!華蓮にプレゼント渡すの忘れてた。んじゃ。」
と、蓮華先生は、言い、
「何が言いたかったんだろうね。
「桐原師長。」
「あっ。はい。どうかしました?仮野崎さん。」
「絹織先生から連絡がありまして、桐原蓮華先生を借りたいのですがよろしいでしょうか?」
「良いですけど………今、
「ん?どうした?夏希?」
「桐原先生。絹織先生から回覧板を預かってます。」
「えっ!?マジで!?ちょっと待ってて。華蓮にプレゼントあげてから戻るから。」
と、蓮華先生は、言い、医局で華蓮先生にプレゼントを渡し、ナースステーションに戻ってきた。
「回覧板?ありがとうございます。んじゃ。千暁!下の階の桜に渡してー!」
「あっ。はい。」
と、千暁ちゃんは、言い、蓮華先生からサイン済の回覧板を受け取り、3階の小児外科病棟へ向かった。
すると、救急車から患者受け入れ要請の連絡があって私達は、急いで手術室へ向かった。
-数分後-
「手術終了!」
「お疲れ様です!」
「つっかれたな。ありゃ?千暁どうした?」
「兄さん………蓮華先生〜。」
「何だよ?」
「師長は?」
「夏希なら総合外科病棟ナースステーションに居ない?」
「ありがとうございます!では、着替えていきます!」
と、千暁ちゃんは、言って更衣室へ向かった後私のいる総合外科病棟ナースステーションに向かったらしい。
-数分後-
「千暁ちゃん?ゴメンね。後処理任せて。ちゃんと後処理と滅菌作業とかしたよね?」
「はい!」
「なら良し。さてと…主任になるための勉強する?」
「主任になるための勉強?」
「うん。これ。私が千暁ちゃん達みたいに新人看護師の時に書いてたヤツ。見つけたから。人数分コピーしようね。」
と、私は、言い、ノートを新人看護師分コピーした。
「そういえば、他の診療科目の手術したい?」
「どういう事ですか?師長?」
「脳神経外科以外に循環器とか耳鼻科とかの手術看護師やりたいかって事。そのようにすれば主任になりやすいかもしれないし。」
と、私は、言った。
「へっ?」
「その代わり時間かかるけどね。それぞれの診療科の病名を覚える事にね。」
「私、やってみたいです!!」
「私もです!!」
「遼香ちゃん達も?良いけど?」
「はい!!」
「また変えなくては。」
と、私は、言い、変更点を書き加え、印刷し、千暁ちゃん達に渡した。
「ん?何それ?」
と、蓮華先生は、言った。
「シフト表。一日で何回、印刷するんだろう?私。」
と、蓮華先生に言った。
「知らない。ん?電話かよ。ジョージア総合病院。」
「?」
と、私は、言った。
「俺と蓮華のアメリカでの病院。理事長に呼ばれてこの東都紅蓮西総合病院に来てるの。ん?戻って来たよ。」
と、総合内科医の高遠葵斗先生は、言った。
GOD’s DOCTOR's ~チームGD~ コヨヤミ @KOYOINOYAMIHAHUKASUGIRU
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