2017年4月18日(火)放送分:メディアの話(ゲスト:渡良瀬秋華)(前半)

戸松「メディアの違いを理解せよ!」


??「あー、生徒〇の一存。懐かしいね」


坂木「マイク入れたらまず挨拶でしょうが。みなさんこんにちは、東大正高校放送部、プラスゲストがお贈りする昼休みラジオ・『CONTINUE TO AFTERNOON』、略してコンヌンのお時間です」


戸松「パーソナリティを務めますのは~、

 こないだの日曜日、18歳になりました! 戸松玉狛とまつ たまこと?」


坂木「部長おめでとうございます。ちなみに僕は前回の誕生日は両親から1万円もらいました。坂木雅人さかき まさとです」


戸松「出たよ誕生日プレゼントが現金の人間。いいよなマジで」


坂木「先輩は何もらったんですか」


戸松「日本刀」


坂木「先輩の家ヤクザなんですか?」


戸松「いや、違うんよ。私も今別に欲しいものないし、カネくれって言ったんだけどさぁ。なんかウチの親そこんところこだわりがあるみたいで、認めないって言われたのね。何でもいいから後に残るモノで欲しいものを言えって言われて」


坂木「それで日本刀?」


戸松「うん」


坂木「今までは冗談だったんですけどこの放送が終わったらガチで戸松先輩とは距離を置こうと思います。

 さて、長々と見飽きた2人で話していてもアレですし、そろそろゲストをお呼びしましょうか」


戸松「そうね、メインパーソナリティー2人の関係に陰りも見えてきたし。

 それではさっそく登場して頂きましょう、今回のゲストはこの方。我が校新聞部の新生副部長、渡良瀬秋華さんです!」


渡良瀬「はーいどうも、日本刀を欲しがるのにはさすがにドン引きだけどウチにも日本刀3本くらい飾ってる和室があるので何とも言えません。新聞部副部長の渡良瀬秋華わたらせ しゅうかです!」


戸松「ほら見ろよ坂木。渡良瀬ん家には日本刀3本あるって。イマドキ日本刀の一本も持ってない方が時代遅れって早く気付け〜?」


坂木「いや渡良瀬さんの場合は家に置いてあるってだけで渡良瀬さん自身が欲しがったワケじゃないでしょ。先輩がやべーやつって事実は変わりませんから」


渡良瀬「あ、でも銃は欲しいかな。コルトパイソンとか」


坂木「…………」


戸松「…………」


渡良瀬「あれ? ラジオで黙ると放送事故になるんじゃなかったっけ?」


坂木「10秒以上無音だったら、ですね」


戸松「えー、さすがにそれはないわぁ渡良瀬、ひくわぁ」


渡良瀬「他人のことになった瞬間にこの女……!」


戸松「え、ていうかこのままだと私たちだけ異常者みたいじゃん。坂木もなんかドン引きされるような趣味言えや」


坂木「またパワハラですか」


渡良瀬「なんかないの? AVの趣味が真空パックとか……」


坂木「またセクハラですか」


戸松「なんか言っとけよ、芸人的にはオイシイ場面だぞ、笑い取れるかもだぞ」


坂木「先輩は俺のこと芸人だと思ってたんですか?

 ……ええと、人から理解されにくい趣味としてはアレですね。ホラー映画とか好きです」


戸松「はぁ〜〜〜? 何だそれつまんね」


渡良瀬「よくそんなので芸人になろうと思ったねキミ」


坂木「何なんだよお前らのその芸人ネタ」


渡良瀬「天丼は基本だからね」


戸松「はいはい、じゃあ話も一悶着ついたところでお便り読んでいきますよ〜」


坂木「それ言うなら一段落です」


渡良瀬「ナイスツッコミ! さすがは……」


坂木「もういいから。テンポ悪くなるから」


戸松「えー、ラジオネーム『蒼毛葉尊詩あおげばとうとし』さんより頂きました。読みにくい!」


坂木「オッサン臭いペンネームですね」


戸松「『パーソナリティの御二方、そしてゲストの方こんにちハラスメント』。はいこんにちハラスメント!」


渡良瀬「こんにちハラスメント〜!」


坂木「流行らすな。こんにちは」


戸松「『この頃、うちの生徒がSNSを実名でやっているのをよく目にします。私も詳しいわけではないのですが、閲覧制限もかけずに先生のことをハゲだの無能だの言っているのを見ると少し悲しくなります』」


坂木「え、これ先生の誰かからのお便りじゃないですか?」


戸松「『SNSは離れていても友達と繋がることのできる便利なものですが、それと同時に全世界に向けての情報発信媒体でもあるので、危うい使い方をしている人を見ると心配になります。

 放送部の皆さんは小規模ながらもメディアに携わる人間として、こういった情報発信媒体についてどうお考えですか?

 ゲストの方と一緒に、意見を聞かせて頂ければと思います。』……とのことですが。そういうラジオじゃねーからこれ!」


坂木「いやいやいや、真面目に答えていきましょうよ。せっかくゲストの渡良瀬さんも同じメディア系部活の方なんですし」


渡良瀬「まぁ、多いよねこういう人。私は別に、悪口とか言ってなければ鍵かけなくてもいいんじゃない? って思ってるけど」


戸松「やめてやめて。真面目な話するとお腹痛くなってくる」


坂木「お前がそんなだから放送部はダメなんだよ」


戸松「はい、このようにね、平部員が部長に生意気なタメ口を利けるほどアットホームな部活なので新入生の皆様はぜひぜひ放送部への入部をお考え頂ければな、と」


渡良瀬「その平部員、今めっちゃ腕つねられてない? アットホームっていうより犬小屋じゃない? 大丈夫?」


坂木「痛い痛い……話戻しましょうよ。SNSを情報発信媒体のひとつとしてどう思うかですよ」


渡良瀬「私は、ツイッターとかフェイスブックとかのSNSを情報発信媒体として見るなら、いま一番速報性のあるメディアだしかなり強いと思うよ。実際、各大手新聞社とかも自社アカウントからニュース速報をツイートしてるし。

 ただ、このお便りで言ってるみたいに、一般の人は自分が情報発信者だって自覚がない場合が多いよね。芸能人の引っ越しを請け負った人がSNSにその情報をツイートして炎上、っていうのも最近あったし。

 だから、情報を受信する媒体としては優秀だけれど、それと同時に自分が発信者になることを自覚しにくいという点では危険。っていうのが私の意見ですね~」


坂木「すげぇ。放送部やめて新聞部入ろっかな」


戸松「別にいいけどゴールデンウィークのBBQ代は払ってからやめろよ」


坂木「……えっと。渡良瀬さんはSNSについて、速報性が高いから情報を受信する媒体として優秀だって言ってましたけど。ああいうネットニュース速報って、たいてい後から訂正があったり、酷い時は記事自体の取り下げがあったりしませんか?」


渡良瀬「あぁー、あるある」


坂木「そういうの、『他の企業より、他のメディアより速く!』っていう競争がインフレを起こした弊害だと思うんですよね。だから速報性が高いっていうのは、一概に長所だとは言えないと思うんです」


渡良瀬「うーん。でも、新聞やテレビニュースにしても、会社ごとにバイアスがかかってたりするわけじゃん。信頼性についてはトントンだと思うけどな」


坂木「もちろん新聞やテレビにもバイアスはありますけれど、SNSには、ニュースを発表している会社以外にも、それを基に自分の意見をツイートしてる知識人や一般人のバイアスも多分にかかってくるじゃないですか。そのせいでデマが蔓延したケースだって山ほどあります」


渡良瀬「たしかに。だけど、他の媒体では会社や知識人の意見しか見られないけど、SNSでは一般人の意見も参考にできるよね。議論を交わすこともできるし。幅広くスピーディに色々な意見や言説をインプットできるから、そういった意見を見ていく中で多面的にニュースを見ることができると思うよ」


坂木「そうですね。まぁ問題は、SNSはライトユーザーが多いので、よほど興味のあるニュースでない限りそういった深掘りをしないだろうという点でしょうか。実際僕も、芸能ニュースとかあんまり興味ないんで、トレンドに上がったりしててもちらっと見て終わるだけですし」


渡良瀬「あぁ~それはあるなぁ……。……戸松? 息してる?」


戸松「ん、悪い寝てたわ」


坂木「もう辞めてしまえ」


戸松「つか、SNSとか半分以上の人間にとってはチャットアプリとか大喜利アプリでしかないんだから、情報発信媒体として見ること自体間違ってるでしょ。ここで議論しても、それどころか国の偉い人とかが議論しても、SNSユーザーのモラルが上がるワケないし。議題からしてムリがあるんだよ」


坂木「なんだ、自分の意見ちゃんと言えるんじゃないですか。ちょっと投げやりすぎな気もしますけど」


戸松「だから言ってるでしょ、そーゆーラジオじゃないのコレ。はいはい、視聴者の皆々様が難しい話で退屈にならないうちに曲流すわよ。渡良瀬、これ読み上げて」


坂木「ゲストに読ませるんですか?」


渡良瀬「はい、本日のナンバーはウェブ投票で4京票を勝ち取り見事1位に輝きましたこの曲です」


坂木「確実に不正が行われてますよね」


渡良瀬「ではお聴き頂きましょう。

 五木〇ろしで、『T〇y me』」


坂木「なんで安室〇美恵じゃなくてカバーの方なんだよ」




戸松「はい、じゃー次のお便り読もっか」


坂木「なんで今回だけ曲にノータッチなんですか?」


戸松「じゃー渡良瀬、そこに散らかってるメール印刷した紙、適当に拾って読んで」


坂木「そんなラジオある?」


渡良瀬「えー、ラジオネーム『場違い』さんから頂きました」


戸松・坂木『ん?』


渡良瀬「『放送部の皆さんこんにちハラスメント〜! 作者だよ!』」


戸松「死ね」


坂木「ネット小説の世界に作者が入り込んできて許されたのは2000年代前半までなんだよ」


渡良瀬「『適当に書いてたら意外と長引いちゃったから、2回に分割します』……とのことです」


坂木「そんな計画性の無さでよくミステリー書こうと思ったなコイツ」


戸松「はい、というわけで一旦CM入りまーす」

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放送部のお告げ OOP(場違い) @bachigai

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