The Lonely gray Wolf ⑤
嗤っていた。
さっきアタシとぶつかった
嗤っていた――この世の全てを諦めたように。
嗤っていた――何も映さない
――ふざけんな。
お前も諦めなかったから――何かを手放さなかったから、この壊れかけの街で生きているんだろうが。
「諦めるな!」
気付けば、口が言葉を放っていた。
まだ無事な右の拳――握り締めた。突き出した。固く、強く、少女に向けて。
お前が諦めたもの、捨てようとしたものはここにあると教えるように。
キッと睨み付けた。眼差しで語りかけた。いつだったかそうしたように。
生きろ。
訳の分からない状況と。目の前の現実と。大切なものを投げ捨てようとする自分自身と戦え。
諦めるな。
希望があるから生きるんじゃない。生きることが最後の希望なんだ。
だから、そのために――
「
・fünf
「諦めるな!
耳朶を打つ叫び声――顔を上げる叢雲。
視線――アームスーツの背の向こう側=広場の縁辺り/ショットガンで左手足を砕かれた女性=叫びの主。
どこか怒ったような表情の女性――視線が交差。
何物にも染まらぬ漆黒の瞳が、何も映さぬ叢雲の
(生きろ――戦え――諦めるな)
黒髪の女性が、連れと思われる金髪の女性に支えられて、拳を握り締めた右腕を突き出す。
まるで自分が手放そうとしたもの/捨てようとしたものはここにあると言うように。
(希望があるから生きるんじゃない――生きることが最後の希望なんだ)
叩きつけるような/突きつけるような/凄烈さを感じさせる意思が、身体と心の真ん中を真っすぐ貫くような感覚があった。
策と呼べるものは無い――武装と言えるものも無い――それでも/なぜか/あの視線を/強烈に語りかけてくる眼差しを無視することは躊躇われた。
思い出す言葉=(特甲の方も改修済みだから)/精密検査を受けた後でエヴリンが言っていた――バスに乗った時に手持ち無沙汰になったので軽く確認はしていた/状況に動揺して、今の今まで思考回路から吹っ飛んでいた。
内容=確か、特甲のフレーム・装甲の強化/武装の改良――そして追加。
つとアームスーツが首だけを百八十度回転/顔の向いた先――先程の女性/推測――威圧するために振り向いた。
女性=意に介した風もなくアームスーツに向けて右拳を変形――威風堂々と
横目で周囲を確認――他の武装犯とアームスーツの注意が逸れた/唐突に訪れた好機――それほど時間は無い/逃すわけにはいかない。
右膝を立てる――左足を踏み出す/ノーステップで右足で踏み切り――スケートのように回転――伸びるバランサーユニット/その先端――追加された武装=鋼鉄をすら容易く切り裂く
盛大な金属音――アームスーツ頭部の二本の角=システムの目とも言えるメインの探査装置が切り飛ばされた。
動きを止める黒ヤギ/一斉に振り返る武装犯――叢雲=着地と同時に造木付近の
背後からアームスーツの駆動音/機関砲を構える音――弾丸は訪れず=叢雲の背に向けて撃てば仲間と射線が重なる=誤射を恐れて発砲は無し。
正面から到来する機銃弾=防護衣と半分残った飾り耳さえあれば防ぎきれる攻撃/些かも迷わずに吶喊。
あっという間に男達に到達――機銃を構える一人目と二人目=ジグザグに走りながら真横を通り抜ける叢雲に追随できず。
三人目=マイクで
叢雲=跳躍――右膝で銃口を叩き上げる/振り下ろされた右腕を、踏み切った左足で蹴り折る/バンザイ状態の男の胸部へ強烈な踵落とし。
泡を吹いて倒れるリーダー格――その向こうで銃を構える四人目/後ろ回し蹴りの要領でバランサーユニットを振るう=身体は百八十度反転/軽い金属音――四人目の鼻っ柱に突き立つナイフ=三人目の腕を蹴り折った際に宙に浮いていたものをバランサーユニットで弾いた。
同時――すれ違った二人目に向けてタックル/機械仕掛けの脚力で一人目ごと吹き飛ばした。
他の武装犯からの追撃=無し――皆一様に予想外の事態に動揺/それと同じくらい叢雲の気迫に気圧されている。
間髪入れず次の
ブンと無造作に床へ叩きつけられる/足下から何かが折れる音が響く――目を向ける/視界に入った物=床に叩きつけられた衝撃で膝下から折れ曲がった脚――身動きが取れない=絶好の的。
金属的な足音に顔を上げる/眼前=おそらくサブシステムで再起動したアームスーツの機関砲。
真っ直ぐ見据える/〝諦めてたまるもんか〟――そして機関砲が叢雲の頭蓋を見るも無残に打ち砕く――直前、叢雲の身体を包むように起きたエメラルド色の幾何学的輝き。
武装犯+アームスーツ=ポカン――硬直――何が起きたか理解/特甲の再転送=妨害装置が破壊された。
クルリと反転/対峙――機関砲を構えたアームスーツ。
両手の刃×四を展開――だらりと垂らした両腕+極端なまでの前傾姿勢=獲物に飛び掛かるタイミングを見計らう狼の構え。
沸々とした怒りを頭の中に湛えて、次の行動に備えて碧眼を動かす/足に力を込める。
『灰雲、聞こえるな』出し抜けに無線通信=リロイ/どことなくホッとした声音。
『副長?』
『援軍がもうすぐに――』
リロイの言葉――同時にモールの各所から爆発音/
『ハッハー!』――聞きなれた声=無線越し/何でも楽しもうと努力する若葉の享楽的な叫び声。
『――もうすでに着いてる』
呆れたように言い直すリロイ。
各所で起こる銃撃戦=壁に空いた穴から
築一年しか経っていないショッピングモール=何枚かの壁が、マスターサーバー経由でコントロールされたMSKの無線操縦型
『中隊と若葉には人質の解放とモールの制圧に当たらせる。灰雲、アームスーツを抑えろ。制圧完了次第、お前の支援に向かわせる』
『――言われなくたって、アレはウチの獲物だ!』
叢雲=両腕を交差させて吶喊――最高速でジグザグ走行/アームスーツの懐を目掛けて。
アームスーツ=機関砲を背のラックへ/頭部を振る=叢雲の動きに追随――サブの探査システムでタイミングを計る/上体が深く沈む/狙い澄ます――動きがどうしても止まる場所=ジグザグ走行の折り返し地点目掛けて、左腕の溶断機能付きの刃を突き込む。
叢雲=走った勢いそのまま踏み切り――上方へ跳躍/砕け飛ぶ大理石――動きの止まる黒ヤギ=標的を見失ったことで惑乱。
約十メートル分の距離――落下による加速度+回転による遠心力を乗せた斬撃が黒ヤギの背に叩きこまれる――直前/背部装甲の盛り上がった部分が、叢雲に向かって伸びた。
仰天する間もなく掴まれる叢雲――両腕を還送=全身の力を駆使して、出来上がった僅かな隙間を潜り抜けた。
着地と同時に再転送――ファイティングポーズ――アームスーツと対峙。
伸縮自在な四本腕の二足歩行する黒ヤギ――その異形さに若干気後れ。
叢雲の動揺を察知したのか、器用に身体を揺らすアームスーツ――耳障りな金属の軋む音/連想=せせら笑い。
叢雲=鋼鉄の奥に閉じこもる男――その蛇のような顔/昏く笑う瞳を想起。
同時にリロイから再度通信が入った。
『灰雲、今しがたマスターサーバー〈磊〉が、お前の付近に一帯を吹き飛ばせる爆発物の反応を捉えた』
『ば……!?』
『起爆装置はどうやらアームスーツと連動しているようだ。何があるか分からん、操縦者を殺すな』
『……
『それと機体も出来るだけ壊すな。少なくとも操縦席はなるべくそのままにしろ。何か仕込む余裕があるなら、そこのはずだからな』
そのまま通信オフ――文字通りの爆弾発言=予想だにしなかった事態に本日何度目かの動揺/強張る表情。
爆弾まで用意する理由――(我々の目的は、この都市を蝕む病魔を焼き払うことにある!)=リーダー格らしき男の演説。
〝ふざけんな〟=唐突に膨れ上がる怒り/決然とした
―――
第二十二区――BVT支部ビル二十三階/遮光ブラインドで薄暗くなった一室=MSK隊長室。
壁のモニターに向き合う壮年の男――濃緑のラインが入った黒いジャケットの左胸=MSK隊長であることを示す徽章付き。
「流石、情報は正確でしたな」
『我々MPBのマスターサーバー〈
「それはもちろん。わざわざ提供頂いたこと、感謝しています」
モニターの向こう――細面/長身痩躯に銀縁眼鏡の男=ジャケットに役職と名前を示す徽章&名札=MPB副長:フランツ・利根・エアハルト――通称〝蜘蛛の巣フランツ〟=十重二十重の搦め手を得意とする知恵者/切れ者。
銀縁眼鏡の奥=問い掛けるような眼光/開きかけてすぐに閉じた口元――何かを言葉にしようとして躊躇うように。
「……彼女はどうしていますか?」
MSK隊長の質問――フランツ=眼鏡の位置を調整/機先を制されたことをおくびにも出さず、言葉を返した。
『元気でやっている。そちらに提供したデータも、元を正せば彼女が関わったものだ』
「……そうですか」
『私が言うのも何だが、戻ってくる気は無いか? 彼女もきっと喜ぶと思うが』
「――今は、自分がココの隊長ですので」
穏やかに笑むMSK隊長/やんわりと――しかし固い意思を内奥に潜ませて。
『……そうか。分かった』
「えぇ、申し訳ありませんが――仕事が入ったようです、ここで失礼します」
『うむ。また何かあれば言ってくれ。相互で協力し合おう、ミハエル隊長』
モニターがオフ=通信終了。
MSK隊長=ミハエル・宮仕・カリウスは立ち上がり、遮光ブラインドの隙間を広げ外を見た。
黄昏へと染まりつつある
たとえばミリオポリスでは市民間の経済格差が広がっており、富者が絢爛な生活を謳歌する一方で貧者が日々の糧を得ることもままならない生活を送っている。
たとえばミリオポリスでは人種や遺伝子差別が問題となっているが、歴史教育を疎かにした結果であるためそれを悪いことだと微塵も考えない人間が大勢いる。
たとえばミリオポリスでは殺人や強盗などの凶悪事件が頻発するため市民が自衛手段として銃を所持しているが、それが逆に月間の銃死者数を増加させている。
〝ロケットの街〟――古いロケット燃料として使用されていた
そしてそれは〝
また、今まさに第二十六区でショッピングモールが占拠されているように大規模な事件が発生することがある。
だからこそ自分達が要る。
事件があれば――命令こそ必要だが――どこであろうと訪れる特殊部隊/最新の装備を以て、都市を守るために犯罪者達と戦う愚連隊。
MSK隊長=ミハエル――右の瞼を閉じた/機械の左手を胸に当てた――何かを誓うような仕種=昔日、そこにあったモノを思い出すように――現在、そこにあるモノを確かめるように。
―――
制圧されつつある武装犯達=想定より苛烈な抵抗――精鋭揃いのはずの〈迅雷〉中隊をして手こずっていた。
遅れる支援――広場の中心=どうにか背中の右腕を肘から切り飛ばして三本腕になった黒ヤギと切り合う叢雲にとっては好ましくなかった。
溶断機能付きの刃が迫る――上半身を逸らす/目と鼻の先をバカでかい鋼鉄が通り過ぎる。
サテュロス式サテュリスキー型のアームスーツ=本来ならば拮抗し得る相手――しかし違法改造=隠し腕の取り付けと改造+腰部に取り付けられた流体金属の
〝操縦席から引っ張り出してやりたい〟――そのためには装甲を切り飛ばす+操縦者を引っ張り出す二段階の動作を踏む必要があった。
そんなことを目の前でしていれば隙が出来る――その隙を、アームスーツを動かしている男が見逃すとは思えず――さりとて割り切って殺しにいく訳にもいかず/結果=孤立+ジリ貧の合わせ技に。
支援が来ない状況――またしても独りぼっち/虚無が忍び寄って来る感覚――腕を振るう/思考を振り払う/逃げ出すように吶喊する。
激突――機械仕掛けの力任せに振り上げる/アームスーツの刃に亀裂が入る――叢雲の両腕の刃が砕ける/
アームスーツ=競り合った勢いで振り上げた左腕の刃を振り下ろす/その先――無防備に空いた叢雲の胴体。
溶断機能を発して赤熱する刃が叢雲の胴体を両断しようとする刹那――上方から
人影=藍色の特甲児童/銃口から白煙を上げる左腕の超伝導式バトルライフル=アームスーツの左腕の刃を破壊したモノ。
『まだ生きてるみたいね』
無線通信――海風=ぶっきらぼうな口調――安堵したような声音。
『海風――』
『アンタの獲物でしょ。しっかりしなきゃ、私が横取りするからね』
『――うん』
軽く笑う海風――叢雲=両腕を再転送/再び四本の刃を構える。
踏鞴を踏むアームスーツ=上方から海風の援護で背中の左腕の刃が破砕された。
(もう独りぼっちじゃないですよ)
不意に脳裏に蘇る声=叢雲と海風と若葉の三人が〈靐〉小隊を結成した際に臨時で教官として招かれたオーストリア軍初の女性
その訓練課程中の出来事――叢雲の過去を知った彼女が掛けた言葉。
(アナタには仲間がいるんだから、きっと大丈夫)
ほとんど初対面の相手――何の躊躇いもなく、そんなことを言えるのが不思議で/羨ましくて/訳もなくイライラして口を開いた叢雲の左頬を撫でながら。
(だから――独りぼっちになろうとしちゃ、めっ、ですよ)
花咲くような笑顔の彼女の言葉に、それまで感じていた諸々が薄れていった
「――はっ」
叢雲=思わず笑みを零す/再び吶喊――その背に仲間の存在を感じながら。
自分は独りぼっちじゃない――それだけで強くなれたような気がする/我ながら何とも現金な性格=別に良いさ。ウチはウチだ、それ以上でも以下でもないんだ。
どこか晴れやかな気分と共に腕を振るう/金属同士が激突する甲高い音――叢雲=後方へ飛び退く――大きく間合いを取り直す。
着地の瞬間――アームスーツの両腕が伸びる/一瞬だけ動きが止まった叢雲に突き込まれる――キャタピラのような腕部装甲の隙間――そこに
間髪入れず腰部の杭打機が動作――先端を叢雲へ向ける。
ついさっき叢雲の両腕を肩から切り飛ばした極細の流体金属製ワイヤーを射出――再び襲い掛かろうとする/別の所から伸びてきた若葉の流体金属ワイヤーに弾き飛ばされる。
反発し合うワイヤーの磁力=俄かに起きる局所的なワイヤーの乱舞。
下手をすれば胴体を両断される死の嵐――その隙間を抜ける道が視覚野にダイレクトに送り込まれる。
それに従い疾駆――幾らか掠り傷を負って、アームスーツの懐へ潜り込む/飛び上がる――両腕を振るう=ボクシングのワンツーの要領。
高周波振動刃で切り飛ばされる胸部装甲――鋼鉄の奥深くで驚愕に目を見開くヘビ男=デイビッド・ヨハンソン。
右腕を振り上げる――幾何学的なエメラルド色の輝きに包まれる――全身全霊の力を込めて振り下ろす。
グシャリと音を立てるデイビッドの鼻・頬――その勢いのまま胸倉を掴み、何かを操作する余裕を与えずアームスーツの外へと放り出した。
デイビッド=ろくに受け身を取れず仰向けに床へ落下――ピクリとも動かず/気絶したその眼前に、叢雲の左腕の刃が突き付けられ――数秒経過/付近にあると言われた爆弾が破裂する気配――無し。
「……
不敵な笑みを浮かべる叢雲の勝利宣言。
同時に周りから多くの声が上がった。
顔を上げる叢雲/〈迅雷〉中隊の面々や人質にされていた一般客の歓声/泣き声/喝采だった。
右腕に視線を向ける――ギリギリのタイミングで還送された通常の腕=強烈な打撃力を持った機械義肢。
『ありがと、香取。助かった』無線通信――本部の地下にいるであろう
『うん』
『それと――』
『うん?』
『こないだはヒドイこと言って、ゴメンね』
『――うん』
香取の短い応え=安堵の声色――それだけで何だか嬉しい/胸が一杯になる気分。
叢雲=何だか照れ臭くなってつい俯く――自分の口角が自然と上がるのを感じながら。
それからしばらくして――喧騒に包まれるショッピングモール。
正面のロータリーに並びつける救急車両/マスコミの取材車両――そしてMSKの装甲車両。
その後部ドアから降りるリロイ=近くに停められた護送車両に歩み寄る。
「――よぉ、デイビッド」
名を呼ばれて、捜査官に連行されていたデイビッドが顔を上げる。
「……お前か、リロイ」
「久し振りだな。どうやら、あんまり変わってないみたいじゃないか。ところで知り合いの話じゃ、アンタ死んだことになってるって聞いたんだがな」
「なら、ここにいる俺は幽霊かもしれんぞ?」
「関係ねぇよ。幽霊だろうが死人だろうが、犯罪者なら捕まえるだけだ」薄い笑みを浮かべながら近寄るリロイ――デイビッドの目と鼻の先で足を止めた。「それにしたって軍を退役した後に入った特憲で退役させられて、軍に再入隊したアンタがこんなことをするとはな。どういう風の吹き回しだ?」
「俺は真実を知ったんだよ、リロイ。この街に眠る真実をな」
「真実?」
「そう、真実だ。俺は、それを白日の下に晒すために戦った」せせら嗤うデイビッド――蛇じみた笑顔/決して笑っていない黒瞳――油断なくリロイを見据える。「七年前に俺とお前が一時所属していた第四作戦部隊――〈
「へぇ、そうかよ。だからどうした?」
デイビッドのまくし立てを遮るリロイ=怒気を孕んだ眼光/研ぎ澄まされた刃のように鋭さを増す眼差し。
「ホフマン達の名誉を回復させるだと? そのために何の罪も犯してない人間を巻き込んだっていうのか? 寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ。どれだけ目的が正しかろうが、そのために罪を犯すってんなら、それはただの犯罪者に過ぎねぇんだよ」
唸るようにドスの利いたリロイの言葉/眼差し。
射すくめられたようになるデイビッド=そのまま大人しく護送車へ連れ込まれる/その鋼鉄の扉が閉まる直前――デイビッドの口が動いたのをリロイは見逃さなかった。
「真実を明らかにするまで、我々は止まらん。この都市の闇に潜む者は――〈影の国〉から這い出る者は、まだまだ終わらんぞ」
嘲るようなデイビッドの黒瞳――そこから漂いだす瘴気。
やがて走り去る護送車両――そこに残った瘴気のような排煙に踵を返すリロイ=淡褐色の瞳に狩りの意思を宿して。
ガイストシュピーゲル @ke_show
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