ウェルカムようこそ電子の世界へ! 魔術師の棺が君を誘おう──

広大なネットの世界──私たちがイメージするそれは、どんなものだろう。

文字と画像と動画が陳列されるだけのカオス?
それとも、ゲームの中のような、架空の世界?

この作品では、その二つがいっぺんに味わえる。
何せ『ログ』で構成された小説なのだから。

VR空間と高度に進歩した現実世界の二つを行き来する主人公と、その語り部──自己創発性AI。
そう、自己創発性。よりにもよって自己創発性。おまけに型番がHALときている。嫌な予感しかしないが……なに、わからない? 宇宙の旅を見てくるといい。

そんなやばめのAIと、可愛い少女がタッグを組んで、そこに蓮っ葉なお姉さんも一枚かむのだから面白くないわけがない。
SFとしても、物語としても上の上。

小ネタから、大きなトリックまで目白押しのこの作品を、ぜひあなたも、一読していてほしい。

きっと新たな読書体験が、あなたを待っている!