ra-men syuuhyaku
ラーメン週8。
それはたやすく高血圧にする悪魔の言葉。および行為。
タバコを吹かすなんて目じゃないくらいに身体に悪い。
これが続くと中高年期の厄年を迎えることはできない。
なお、麺を啜るだけならばともかくとして、スープまで飲み干すとなると、もう30までに死神にロックオン。五臓六腑に染み渡るその一杯一杯が血管を脆くしていく。
ラーメン週16。
それはラーメン週8の二倍の悪行。死にたがりの行為。
三年生きられたら奇跡。歩く塩分。
生きる力を全てラーメンに注ぎ込むものだけが辿り着ける境地。いつ死んでもいいように遺書を書いておくことをお勧めする。
これを続けると半年で糖尿病は間違いない。
ラーメン週32。
もはや人間ではない。周りにも見限られいる。
あなたが一般家庭で平和に育ったのならまず親は泣く。
健康診断は行かなくてもいい。結果が見えている。
背中に力を入れると塩結晶を生成できるようになる。
保険に入れない。むしろ家族世帯に保険の勧誘がこない。
ラーメン週64。
もはや、なんのためのラーメンなのか分からない。
拷問に近い苦しみがある。だが、ここまで来るとラーメンなしでは生きていけないので、ドM体質になるしかない。
普通の一般人ならば一週間で心が壊れる。ラーメン、という単語をしっかりと発音できなくなる。
一ヶ月も生きられない。生きていても、もはや屍である。
同じラーメン屋に通っている場合は出禁になる。
ラーメン週100。
耳と鼻からラー神様が現れる。
涙から出汁が取れる。
存在そのものがもはやラーメンになる。
耳たぶが炙りチャーシューの形になり、眉毛がメンマみたいになる。
あなたが某漫画の赤い卵を持っていた場合は、ゴット○ンドを召喚できる。
塩分を超越した何かになる。
糖分に愛された何かになる。
脂質に侵されない何かになる。
ここまでして死なないとなると、なにをしても死なない。
そしてラーメンのことを思いながら遥か永劫の時を生きていける。
ささっと読める短編集 村雨 優衣 @you-i
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ささっと読める短編集の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます