悪魔的な芸術性

とんでもない作品に出会ってしまった。まさか、ウェブ小説サイトでこのような小説にめぐり合うことがあろうとは、、、

悪魔的、と書いたが、悪魔的とは人間的という言葉の、ある極端な方向を取り出したものである。この小説の語り手である女性は、ひたすらに人間的だ。それが読者に共感性と、自己恐怖とでもいうべき感覚をもたらす。また、語り手と対になるあの少女(と言っていいのかわからないが)は、人間的でないと言えよう。神と人間ーー畏れ多くもそう形容してしまえる中学時代の関係。それは悪魔とそれに苦しめられる人間、のようにとれるかもしれないが、本当の悪魔は人間の内に存在するものであり、やがて悪魔は神をその座から引きずり下ろす……いや違うかもしれない。その様に捉えることもできるだろうが、この作品はもっと混沌としている。混沌としているのに、読者はそこにある共感を見出すことが出来る。それが非常に恐ろしいのである!!!

最後のシーンは、まるで高尚な絵画を見ているような気にさえなる。誰か本当に絵にしてくれたら私は買います。

(支離滅裂な文章になってしまい、申し訳ありません。しかし読後のこの熱をもって、この感動を表したかったのです、、、)

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