介護ウォースパイト

作者 今村駿一

38

13人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

主人公が務めるのは、『利用者様は家族』とのスローガンのもとに当たり前のようにサービス残業や休日出勤を強いるブラック介護施設だった。

イジメをする同僚。
仕事を押し付ける上司。
介護士を好き勝手して暴走する高齢利用者。

辞めたいのに辞められない。
主人公は精神的に折れる直前だった。

そんな施設にある新人介護士が入ってきたことで、彼の運命は大きく変わることになる。
一体、あの新人職員は誰なのか。
なぜ彼女は彼のことを気にかけるのか。

その正体を知った時、きっと貴方は涙する。

★★★ Excellent!!!

主人公はホワイト介護施設に勤めていましたが勤務先が潰れ、ブラック介護施設「グッド温」にやってきました。人の入れ替わりが多く、サービス残業は当たり前。給与は安く、残業代は出ず、休日出勤も当然のようにあります。辞めようにもなかなかタイミングを見い出せません。いつしか友人達とも疎遠になってしまいました。

そんな主人公の前に新人職員「詩節美雪」が現れます。彼女の介護の腕は素晴らしい。どうやら美雪は主人公のことを知っているようで……。


今話題の介護施設をテーマとした作品です。介護ものは最近webでもよく見聞きする内容の1つです。ですが、この作品は他の作品とひと味違う。

ブラック企業や介護現場の様子がコミカルに、だけどリアルに、描かれているのです。テンポの良い展開はとても読みやすい。

読み終えた時、こんな風に擬人化するのか、と驚きました。擬人化の答えは是非、最後まで読んで知っていただきたいです。

★★★ Excellent!!!

この作品は、おそらく世の中の、どんな介護モノの小説よりも
胸くそ悪い人間が出ていると思います。
本当に、ブラック介護、どストレートです。


介護モノの小説は、はっきり言って世の中にごまんとあります。
介護職場の辛さや実体験などを交えたお話しは本当に沢山あるのです。


ところが、それと一線を画すように、
本当に鳥肌が立つくらい気持ち悪い人を作者様はお書きになるのです。
よくここまで書くことが出来ると、毎回感心しています。


そして本作、擬人化とのことで……
お名前から少しは予想していたのですが、
どこの擬人化なのか、解りませんでした。
お見事です。


優しい人から、利用されて、酷い目に遭う。
人が良いと、良いように使われる。
主張しないと、搾取される。

本当に、そんなことまで凝縮された短編です。
もちろん、救いはありますよ!

★★★ Excellent!!!

今村さん(著者)は、なぜこうもブラック企業をコミカルに、そしてリアルの書くのが上手いのだろう?

ご本人曰く「実体験による」わけだけど、それ故のリアリティと、でもそれをブラックな笑いに変えて、エンターテインメント化する、そんな力が筆者にはある。

ホワイト介護施設が潰れ、ブラック介護施設で働く主人公は、その労働環境で行き詰まっている。そこに颯爽と現れる美女職員の詩節さん。

彼女の気持ちいい活躍に、なんだかスカっとします。

勧善懲悪ならぬ、勧ホワイト徴ブラックな物語。

理不尽なブラック上司を殴りたい人は、ぜひ本作をどうぞっ!

テンポの良い展開で、あなたの心の中の労働基準監督署がきっと嬉しい悲鳴をあげるはずです。