海と陸とが交わる波打ち際で輝く七色の虹が、人と海との架け橋となる──。

 青く澄んだ海と、人魚を進行する島…陸との境界線上で繰り広げられる、少年と人魚の語らいを中心に描いた物語。

 舞台が潮風薫る小さな島ということで、全体的に青く彩られた物語。その中で鮮やかに光る、虹色が印象的でした。

 どこか儚く、深く冷たく。それでもかすかに残る温かさが心地よい。傑作です!