『明日は晴れますように』飴細工の若い男性は、そういって主人公に、傘の細工をしたべっこう飴を差し出す。『明日は晴れますように』なんて、素敵で、そして、なんて柔らかく背中を押してくれる言葉なんだろう。この物語を読んだ皆さんの明日も、どうぞ晴れますように。
一行目からやられました。そして、千文字以内でここまで描くことが出来るなんてと、驚いてしまいました。最初から最後まで素晴らしいです。そして何より、この物語が、実際にどこかで起きているのかもしれないと、少し思わせちゃうところが心憎いです。
わりと応援コメントに書いちゃったのですが、なんかキャッチコピーが頭に浮かんでしまったので。ドキドキの刺激とか、あるいはネガティブな思いとか、そういったものを伝えることよりもずっと、“優しさを伝える”というのは難しいと、個人的には思っています。そして、この作品には、伝わるべき優しさがあります。読み終わった誰かのもとには、柔らかな気持ちが届いているのではないでしょうか。
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