第7話 喰います

「ヨシュア。貴方にお願いがあるの。あたしと遊びなさい。この前の供物の娘としていたように」

「いいですよ、お菓子は何にします?」


驚きながらもにこやかに告げて足下を見下ろしたヨシュアは、見上げているミラルディの表情に息を飲んだ。


「あたしのことを馬鹿にしてるの? あたしはもう今年で七十五になるおばあさんよ」


 ミラルディの目の奥がたぎるように燃えていた。


「中身も姿そのものの子供だと思っていた?くだらない嘘で誤魔化せると思っていたなら貴方は阿呆ね……言っておくけど」


 ミラルディの虎目石の瞳が怪しく艶めく。


「今まで喰おうとしたのは貴方だけじゃない……何年も前から遊んできたの。何の意味も為さない、ただの暇つぶしとしての遊びをね。時間を持て余す眷属の戯れよ。付き合いなさい」



※マスカダイン島物語より抜粋


10歳の少女の姿で生きる75歳の女性が、新人美形神官の男性に目をつけて喰おうとしてます。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

男女のキワドイセリフ参加作品例 青瓢箪 @aobyotan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ