30.ブギーポップは笑わない 感想


 第4回ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞作です。


 こちら以前読んだことがあるのですが、何しろ読んだのがずいぶん前で内容をほとんど思い出せないため再読。


 確か、私が初めてラノベを読んだのが『フォーチュン・クエスト』で、その次に読んだのが『ブギーポップは笑わない』か『キノの旅』だったような気がします。


 懐かしい……。


 『フォーチュン・クエスト』は何度も読み返したんですが『キノの旅』や『ブギーポップは笑わない』は当時の私には少し難しくて一度読んだきりだったんですよね。


 それで、再読してみなくてはと思ったわけです。


 それまでラノベは『ロードス島戦記』や『スレイヤーズ』などファンタジーが優勢で、レーベルもスニーカー文庫と富士見ファンタジア文庫が二強だった中、後発の電撃文庫がトップレーベルとなる原動力となった作品なんだとか。


 西尾維新先生なんかも影響をうけているそうですよ。


 ラノベを知る上では外せない一作ですね。

 


◆タイトル『ブギーポップは笑わない』

◆作者 上遠野浩平

◆イラスト 緒方剛志

◆レーベル 電撃文庫

◆発売日 1998/02/06


◆感想


 改めて読みましたが、夢中になりました。


 最初の章では、世界や人類に危機が迫っていて、それを救えるのは彼女だけみたいな展開で、この時代の流行りみたいなものですが、ワクワクしました。


 かと思うと第二章からは別の人物の視点から「ブギーポップ」について語られ、謎の人物「ブギーポップ」をめぐる物語が色々な角度から描かれます。


 そうして徐々に伏線が繋がり見えてくる物語全貌。閉塞感のあるドライな空気にマッチした不思議な事件とその顛末。


 ラノベ史を塗り替えた作品だけあって、その衝撃は今でも健在です!



 



◇学園の謎に挑む……

『文学少女と死にたがりの道化』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886102157


◇異なる視点から事件を追う……

『スカートの中のひみつ』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054885983170


◇世界の命運を握る彼女。セカイ系といえば……

『イリヤの空、UFOの夏』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886064598

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