21."文学少女"と死にたがりの道化 感想

 こちらもTwitterでオススメしていただいた作品です。


 実はこの作品、発売されたばかりの頃表紙イラストに惹かれて買って読んだのですが、何しろ読んだのがかなり昔なので「ヒロインが本を食べる三つ編みの子だった」ぐらいしか思い出せずこれを機に再読してみることにしました。


 うーん、私の記憶力の適当さ!

 というか調べてみたら10年以上前だしね。これは仕方ない……。


◆タイトル『文学少女と死にたがりの道化』

◆作者 野村美月

◆イラスト 竹岡美穂

◆レーベル ファミ通文庫

◆発売日 2006/05/10


◆感想


 主人公の心葉このはは昔作家だったものの、今は普通の高校生。


 物語を食べちゃうくらい読書好きの「文学少女」遠子先輩とともに文芸部として過ごしていた。


 そこへ持ち込まれた恋文を代筆して欲しいという依頼。だけどこの依頼、何だかおかしくて――というお話。


 恋文の謎を解き明かすというちょっぴりせつない青春ミステリー。


 心葉や遠子先輩をはじめとする登場人物たちは心に何かしらの秘密を抱えており、作中で何度も引用されたり登場する太宰治のイメージとも重なりビターな味わい。


 実を言うとはじめに読んだ時はファンタジー物やバトルものが好きだったせいかあまり面白いと思わなかったのですが、今読み返すと凄く味わい深い。売れたのも頷けます。


 『氷菓』とか好きな人はハマるかもしれませんね。


 何より遠子先輩が可愛い。儚げな見た目かと思いきや本を食べたり本への情熱を語ったり、何か秘密を抱えてそうな所だとか。


 今後色々と二人の過去も語られていくのでしょうか。続刊も買ってみようかな。



◇リセット能力にまつわるSFミステリー

『サクラダリセット』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886277026


◇せつない学園ミステリー

『ジャンピング・ジャック・ガール』

https://kakuyomu.jp/works/4852201425154887061

 

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