　2017年にアニメ化、実写映画化された作品で、同じ作者の『いなくなれ、群青』も良かったので読んでみました。

◆タイトル『サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』

◆作者　河野裕

◆イラスト　椎名優

◆レーベル　角川スニーカー文庫

◆発売日　2009/05/30

◆感想

　超能力の存在する町、咲良田。

　「奉仕部」で一度見聞きしたことを決して忘れないケイは「猫を生き返らせてほしい」という依頼を受け、春崎の「リセット」という能力を使い世界を三日前からやり直すことに。

　だけれども、その依頼にはおかしな点が多くて――というお話。

　こちらの作品は、言うならば超能力ものですが、派手なバトルやアクションはありません。

　超能力が当たり前に存在する世界で、日常の謎を解き明かすミステリーと言った感じ。

　淡々として落ち着いた、それでいて思春期ならではの心のゆらぎを感じる独特の空気感や語り口が心地よいです。

　超能力とか設定はラノベっぽいのに、人物や描写がリアルでそのバランスが絶妙。

　角川文庫からラノベっぽくないオシャレな表紙の新装版が発売されたり、ライト文芸に近い印象も受けますね。

　読めば読むほど次々に浮かび上がる謎とそれにまつわるピース。

　最初はバラバラに見えた物事が徐々に繋がり事件の全貌が見えてくるのが良かったです。

　いつ何が起こったのか紙におこして推理してみても面白いかもしれませんね。

　ラノベと一般文芸の中間みたいな作品が読みたい方にオススメ！

◇カクヨムで一巻まるまる読めます！

『サクラダリセット』

◇ちょっぴりせつない青春ストーリー

『文学少女と死にたがりの道化（“文学少女”シリーズ）』

◇「ブギーポップ」をめぐる謎を追う

『ブギーポップは笑わない』

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