4.六人の赤ずきんは今夜食べられる 感想

 こちらは『スカートの中のひみつ。』を買いに行った時にたまたま見つけてタイトルが気になったので一緒に買った作品です。


 第12回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。


 噂によると、この作品、前にカクヨムに投稿されていたことがあったとか。


 Twitterで「この作品、前カクヨムにありましたよ。レビューした覚えがあるので」との呟きを見たので「何ぃ!?」と思い検索してみたら、(全く同じ名前ではないけど)確かにカクヨムに作者さんのアカウントがある!


 なんでカクヨムはこの作品を拾い上げなかったんだ!!(今更)勿体無い~!!


 とか言う私もこの作品のこと今まて全然知らなかったんですけどね(笑)


 もしかして、公募のためにすぐに下げちゃったのかもしれないですし。


 何にせよカクヨム投稿時点でこの作品を見つけてレビューした方は先見の明があると思います!!



 というわけで


◆タイトル『六人の赤ずきんは今夜食べられる』

◆作者 氷桃甘雪

◆イラスト シソ

◆レーベル ガガガ文庫

◆発売日 2018年5月23日


◆感想


 過去の食材の為に猟師として各地を旅する「私」は、ある日訪れた村で、森に秘薬を作れる赤ずきんが住んでいることを聞かされる。


 そして村人が言うには彼女たちはオオカミの化け物に食い殺されるが、決して救おうとしてはならないと。


 猟師はその警告を無視し、六人の赤ずきんを救おうとするが――というお話。


 おとぎ話をモチーフにしたゴシックホラー的な世界観で、最近話題のシノアリスだとかグリムノーツ、あとはサンホラなんかの世界観が好きな人はドンピシャなんじゃないでしょうか。


 「少女の中に裏切り者がいる」という少し人狼ゲームとか推理小説っぽい要素もあり、少女を襲う「シェボーダンの獣」から六人の少女がそれぞれ使える「秘薬」の効果や知恵をつかって逃げ延びる所なんかは、ホラーゲームみたいな要素もあって面白いです。


 ホラー、推理、サスペンスなど様々な要素が入っていて、最初から最後の一文まで目が離せないスリルとワクワクが続くエンターテインメントに仕上がっていると思います。


 一度読んだらまた最初から読み返したくなること間違いなし!


 ちなみに作中に出てくる「シェボーダンの獣」について調べてみるとこんな記述が……


“ジェヴォーダンの獣(ジェヴォーダンのけもの、仏: La bête du Gévaudan)は、18世紀のフランス・ジェヴォーダン地方(現在はロゼール県の一部)に出現した、オオカミに似た生物。1764年から1767年にかけマルジュリド山地周辺に現れ、60人から100人の人間を襲った。獣が何であったかは、現在も議論されている。 事件は未確認動物学と陰謀の両方の面の憶測がされている”(Wikipediaより)


 100人近くの人を襲ったとか怖すぎっ!!





☆こちらもオススメ


◇『三角の距離は限りないゼロ』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886084786


◇『ピンポンラバー』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886267020


◇『空飛ぶ卵の右舷砲』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886686282

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