このレビューを見てるってことはカードゲーム好きなんだろ?
わかるよ。おれも好きだもん。
遊戯王? MTG? デュエマ? ポケモン? バトスピ? バディファイト? それともネットでやるなら最近はシャドバとか?
何でもいいよ、どんなカードゲームでも。
負けた時は悔しいし、勝った時は楽しい。好きなカードを使ったオリジナルデッキで勝った時なんか尚更のこと嬉しいし、ギリギリの試合を制したあの感覚といったらもう最高以外の言葉はないよな。
それがわかるなら本当に何でもいいんだ。
――言ってしまえば、別にカードゲームじゃなくたって。
仕事でも、学校でも、ご近所づきあいでも、ネットの繋がりでも、生きているなら誰にだって、何にだってこういう瞬間はある。
みんな自分のデッキで、自分の闘い方で勝ちたくて必死に足掻いている。
それって全く違うデッキが好きな人には、ものすごく馬鹿みたいに見えるかもしれないけど、でもさ――やっぱりカッコいいよな。
好きなカードを使って、それでも勝つってのはやっぱりカッコいい。
みんなそんなことはわかってる。
でも、それじゃあ勝てないから、好きなカードってだけじゃどうしても勝てないから、だから「勝てる」カードで「勝てる」デッキを組んで「勝てる」試合をして、それでカードゲームが楽しかったことを少しずつ忘れていく。
『このカードが好きだから』
頑張る理由なんて本当はそれだけでいいんだってことを、この作品は思い出させてくれる。
――なあ、久しぶりにデュエルしようぜ。
カードゲームにアイドル
同作品のキーワードです。
私個人としては、いずれも関心のない分野ではありますが、知識・関心がなくとも次々と読ませるだけの力量が作者様にはあります。
主人公は自身の不遇さを嘆くことが多々ありますが、これが現代のサラリーマン男性に重なり、変にリアルですね。とある描写は落ち込みます。
しかし、彼は捻くれることもなく、良識を持ち続けている点は個人的に好評価で、彼を慕う彼女はよい歳となったら彼にアタックして、彼はそれを受け入れてほしいなと、微笑ましい想像を掻き立てられます。年の差なんて関係ないぜ。
また、私が読む限りでは誤字脱字は見受けられず、そして、変に冗長な言い回しもなくスッキリとした文章で読みやすいと感じます。
まだ読まれていない方々へ、秋の夜長にこちらの作品は如何でしょうか。
主人公は根っからのカードゲームオタクだ。
だが不運にもその粘り強い戦い方を魔王に気に入られ、悪魔を召喚出来るデッキを渡されてしまう。
圧倒的な力を持つ魔法少女。
本来なら人類を守ってくれる存在の彼女達。
しかし、魔王召喚者という理由で追われ半殺しにされてしまうのだ。
主人公は今まで培ったカードゲームスキルを駆使して粘りに粘って逆転していっていく。
その戦いっぷりはとても緊張感があり、切り札が出た時の高揚感は最高だ!
そんなカードゲームという異質な戦闘スタイルを違和感なくローファンタジーに組み込んだこの作者の手腕は素晴らしいと思う。
初レビューで文章に乱れが見られますが思い切って書いてみました!
とても面白かったです!