幼馴染なんていらない。彼のように、私だってきっと。

ぐっと胸に迫る、中学生の幼馴染二人の、切ない青春物語です。

ずっとこのまま変わらないと思っていた。変わらないで欲しかった。それなのに、否応無しにその時は来た。
思春期特有の心の成長に伴う、葛藤、嫉妬、言葉にできない感情。幼馴染という不確かな絆。矛盾する想い。
それらが、選ばれる言葉の一つ一つから、綴られる文章の一文一文から、瑞々しくももどかしく伝わって来て、すれ違っていく二人をただただ応援するしかできなくて。

情景描写がまた、主人公の胸の内と呼応するように、実に美しく描かれているのも心に響いてきます。

そんな二人がどんな結末を迎えるのか。
互いに成長し、切なさ倍増となるラストを、是非、見届けてあげて下さい。