西暦2016年 2月 29日
今日は記念すべき『カクヨム』のサービス開始日!
早速投稿されている作品に目を通してみましたわ。
既存のWeb小説投稿サイトにあるような王道の異世界転生小説から、新進気鋭のSF、あるいはタイトルからして少々破廉恥なコメディまで、面白そうな作品がすでにたくさん集まっていて……これは寝る間も惜しんで読む必要がありますわね……!
カクヨムで読んだ作品の紹介のためにTwitterアカウントというものも作ってみたんですけど、作家さん同士の交流が積極的に行われていて、見ていてとても楽しいですわ。
ただ……乙島とかいう失礼な作家が「ヨミちゃんって何歳くらいなんです〜?」なんてDMを送ってきやがったので、気づかずうちに誤字が増える呪いをかけておきましたわ。この姿になっても、それくらいの簡単な力は使えるんですのよ。ふふふ。
それにしても、色んな作品を読んでみて思ったのですが、異世界転生をする勇者にも様々に事情があるものなのですね。ある者は現代日本で報われることのなかった努力の成果を異世界で発揮していたり、ある者は異世界で初めて他人に認められたことをモチベーションにしていたり……。
私の世界にやってきた勇者も、もしかしたら——?
……はっ!
私ったら、何を考えていたのかしら。
勇者に同情するために異世界転生小説を読んでいるわけではないというのに!
でも、なんだか応援したくなってしまうんですよねぇ……。
いいえ、しっかりなさい、ヨミ。
私が異世界転生小説を読むのは、あくまであの勇者に復讐するため……! 勇者の弱点を探るため……!
ああでも◯◯先生の『異世界に転生したのにオークにすら振り向いてもらえない』の主人公は本当に不憫で不憫で……それでもめげない主人公の勇者にエールを送らざるを得ないというか、また異世界の住人たちにもそれぞれ事情があって勇者を無視しているわけで、その社会風刺の効いた世界設定が意外と奥深くてのめりこんでしまいますわ……!
それに××先生の『転生したら魔王になっていた件』も悪役ならではの主人公が直面する状況が空想で書いたとは思えないくらいリアルで、思わず共感してしまうんですよね。この方は情景描写がうまくて、行ったことのない世界の魔王城の禍々しさがありありと伝わり、また魔王とはいえ醜悪なモンスターたちの異臭に耐えられず消臭計画を立てるというコメディ的な展開には思わず電車の中で吹き出してしまいまして……
***
以降、ヨミちゃんの日記は読んだ小説の感想で埋め尽くされている。
どうやら読書に夢中になって本来の目的を忘れてしまっているようだ。
彼女が勇者に復讐できる日は……おそらく、カクヨムで面白い小説が生み出され続ける限り、永遠にやってこないであろう。
〜end〜
ヨミちゃんの復讐計画日記☆ 乙島紅 @himawa_ri_e
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