水色の日常
現在時刻8:00 今日は僕のかわいい彼女さんのお話をしようと思う。
8:05 待ち合わせ
「なんで遅れたの!?もう!」
どうやらご立腹のようだ。待ち合わせは8:00だったから仕方あるまい。
そんなに上目遣いで怒られても僕からしたらかわいいだけなんだけどね。
おとなしくごめんなさいすることにする。
「まあいいわよ。明日遅れたら許さないからね!」
明日とか言ってるけどこれは毎日繰り返される会話である。
結局遅れても待っていてくれるあたり優しい子だ。
そんなことを思いながら駅までの道を歩く。
8:15 電車
「うわ。満員だよ。」
彼女が心底嫌そうにつぶやいた。
うん。僕もこれには乗りたくない、、。
でも、これに乗らなきゃ学校には間に合わない。
「よし。行くわよ!」
覚悟を決めて二人で乗り込む。外から見た以上に中はぎゅうぎゅうだ。
背が小さい彼女は今にもおしつぶされそうである。
そんな彼女をほっとくなんてことはしないで、そっと僕の腕の中で守ってあげることにする。
「あ、ありがと。」
手元から小さい声が聞こえた。
そちらを向くとそっぽを向きつつ照れてる様子。
ずっとこのまま抱きしめていたい、、。
でもさすがの僕もこの電車はかなりしんどい。
8:35
やっと学校の最寄り駅だ。
いつも以上の混み具合で二人とも疲労困憊。
口数も少なく学校までの道を歩く。
「ねぇ。」
もうすぐ校門につく、というところで話しかけられた。
「さっきはありがと。帰りも一緒に帰るんだから昇降口集合!」
わお。彼女から帰りを誘われるなんて初めてだった。
彼女はそれだけ伝えるとパッとすぐに走って行ってしまった。
慣れないことで恥ずかしかったんだろう。
「うわもうかわええ」
思わず呟いてしまった、、。不覚。
8:45
授業開始。彼女がかわいいことを言ってくれたおかげで今日の僕はどうやら顔がにやけているらしい。さっき友達に言われたよ。
さて、今日も一日頑張れそうだ。
ね、僕の彼女かわいいでしょ?
素直になれない彼女と、そんな彼女が大好きな彼氏の通学路/水色
虹色の落し物 うぐいろ @uguiro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。虹色の落し物の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます