冷百合すみれⅣ
***
「梨花」
私は梨花を呼ぶと、抱いた体勢から両肩に手を置いて、その綺麗な唇に自分の唇を這わした。
「っん」
色っぽい梨花の声が漏れる。
それを聞いて私の身体はビクンと反応する。
気持ちいい。
こんな地味な姿をして、こんなことして、気持ちいいなんて快感覚えて、自分は本当に汚い。汚れている。
まさに醜悪の極み。
そんな事分かっている。分かりきっている。
自分が一番知ってる。
けど、こんな私でも梨花は必要としてくれている。それだけがこんな汚れて醜い私がここにいてもいい存在意義になる。
不純なのは分かってる。けど、止められない。
「んっ……くちゅ、ん、っんん……」
口内に舌を入れて、時に静かに優しく、時に激しく情熱的に梨花との愛を育む。
気がつけば、私は梨花を押し倒して、この冬に備えて来ていたコートも制服もそこから取っ払い、縦横無尽に梨花を蹂躙していた。
本当に汚い。私はとんだ性欲モンスターだ。
こんな大人しそうな
それでも私はこれでしか自分の渇きを癒せない。
梨花がいないと私は生きて行けない。
「っあ……んんっ……だめっ」
弱弱しく力ない声で身悶え感じる梨花に私の身体は熱くなり、高揚感が昂る。
その勢いでそっと半分だけはだけたスカートに手を伸ばした。
そこで手を梨花に掴まれた。
顔を梨花に向けると、紅潮した顔の梨花がはぁはぁと息を切らせて私を見た。
「ごめん……すみ、れ……今、来てるの……」
恥ずかしそうに言った梨花に更なる快楽を覚える。しかし、私も女。気持ちは分かる。
うんと頷くと、手にかけたスカートを戻して私は梨花を優しく抱きしめた。
「ありがとう。梨花……愛してる」
「ははっ、本当にごめんね。すみれ」
上裸の梨花は汗だくで身体がべたべただ。
私の為にこんなにぐしょぐしょになってくれたんだね。
そんな梨花を見ると不思議と心が穏やかになっていた。
「ひゃん!?」
思わず好奇心でそのべたべたの身体をちろっと舐めた。
突然で驚いた梨花は声を出して、肩を上げた。
「ちょっとすみれぇ? びっくりしたよ」
優しく笑っておどけて、梨花は私に言った。
梨花の身体は物凄い濃い塩の味で満ちている。
「お礼にべたべたの身体綺麗にしてあげようかと思って」
「それじゃどのみちべたべただよ」
私達は、ははっと笑いあう。
しかし頭より先に身体が動く。
「……もう、ダメだって。恥ずかしいよぉ……すみれぇ……だめっ……」
起き上がった梨花の身体をゆっくり倒して私は梨花の汗を舐め取っていく。
恥ずかしさからか声を出すのを我慢して、祭具殿はピチャピチャという音だけが支配していた。
愛しの悪女さん~Girls’Side~ 水無月二十日 @Minazuki0816
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