日本の国家公務員は精霊も管轄します

 精霊や妖精といった、ファンタジーではお馴染みの種族。そこに「在来種」「外来種」の概念を組み込む着眼点が、オリジナリティに溢れています。
 逆に今まで意識されていなかったのが不思議に思うほど。この設定だけでも引き込まれます。

 主人公たちは公務員という立場で職務にあたるのですが、日常の描写に説得力があるのも、作品の魅力です。
 架空だと分かっていてもどこか現実味を帯びている「お役所仕事」感は、この作者にしか出せない味でしょう。

 新しい切り口で描かれる現代ファンタジー、興味をそそられたなら是非ご覧ください。

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