第2話 大豆絵里花

「はい?テストですか?」

「はい。テストです。あなたがこの大豆部に相応しいかどうかを確かめたいと思います」

うん、帰ろう。とりあえず今日は帰って後日また...

「すいません、帰っていいですか」

「もちろんダメですよ?」

ですよね。

うん、状況を整理しよう。俺は大豆部へ仮入部に来た。待っていたのは少女と大豆テストだった。

...少女?そういえば、俺まだこいつの名前を知らないんだっけ...

落ち着いてこの少女の顔を見た俺は、一瞬、呼吸を忘れた。

パッチリした目。整った鼻筋。淡い桜色の唇。断言していい、この子は美少女だ。それも、俺の好みドストレートの。

「分かりました。そのテスト受けましょう。ただし、賭けをしませんか?」

「ふふっ、面白いですね。とりあえず話は聞きましょうか」

「俺がこのテストに答えられなかったら、貴女の要求を何でも聞きます。今すぐここから立ち去れでもいいし、貴女の靴でも何でも舐めましょう。ただし、俺が答えられたら、俺の要求に従って下さい。」

「...少しだけ気持ち悪いと思った事を謝罪します。いいでしょう、賭けに乗ります。」

「その前に、貴女の名前を教えてくれませんか?」そういえばまだこの子の名前を聞いていなかった。

「私は仮入部届で貴方の名前を知っていたのですが、貴女は私の名前を知らないんですよね。これはうっかりしていました。私の名前は大豆絵里花。以後お見知りおきを。」

「大豆」って書いて「おおまめ」って読むんだな...覚えておこう。

大豆絵里花、おおまめえりか、オオマメエリカ。よし覚えた。絶対忘れない。

「では、テストを始めます。準備はいいですか?」

「...どんな問題でも解いてやりますよ!」

こうして、大豆部の入部テストは突然に始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

大豆·ミーツ·ガール @samekiti

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ