第8話ミエナイチカラ
○大分県・滝水駅付近
こじんまりとした無人駅舎がある。
傍らの駐車スペースにバンが停まる。他に車はない。
バンから6人の男女が出てくる。ヨーヘイ(28・日本人・男)、
マサ(30・日本人・男)、チョー(31歳・香港人・男)、
マンキー(23歳・韓国人・男)、リディー(25歳・台湾人・女)、
シア(25歳・台湾人・女)だ。
メンバーら六人は車から降りると、向かいにある小さな商店へと歩いていく。
マンキー「見て、自動販売機が動いてる!」
ヨーヘイ「電気が生きてる!」
マサ「ここは被災してなかったんだ!」
チョー「私達、助かった?」
リディー「よかった~!」
ヨーヘイ、リディー、シアが財布をまさぐる。
マンキー「中に何か食べる物売ってるかな?」
チョー「入ってみよう」
マンキー「おじゃましま~す」
マンキーが入っていく。チョー、マサが続く。
ヨーヘイが後ろから見送る。
× × ×
バンの周りでメンバーらが、缶やペットボトルの飲み物を飲んだり、歩き回っ
たりしている。
ヨーヘイがボトルから口を放す。
ヨーヘイ「うはーっ、上手いっすね!」
と、傍らのマサに向かって言う。
マサ「昨日寝る前から一口も水飲んでないもんな」
ヨーヘイがスマホを取り出し、画面を眺める。
11時と表示されている。
ヨーヘイ「早めに水が確保できてよかったっすね」
マサ「ほんま……」
と、水分を口に含む。
マサ「ここから大分市まで、どれぐらいかかりそう?」
ヨーヘイ、スマホの地図アプリを開き、マサに見せる。
ヨーヘイ「ここから大分市まで一時間ぐらいっすかね……このまま豊後街道を通って
竹田を東に、そんな混まない道のはずですよ。こんだけこの辺りが静かじゃあ、阿
蘇から逃げてる人はまだ来ていないと思いますし、スムースにいけそうです」
マサ「あ、これって『ぶんご』って読むんだ?」
ヨーヘイ「そうですよ。何やと思ってたんですか?」
マサ「とよご」
二人して笑う。
マサ「ヨーヘイって、この辺りの土地、詳しいよね?」
ヨーヘイ「言ったじゃないっすか? 僕、この辺に住んでたって」
マサ「え、住んでたなんて、言ってた?」
ヨーヘイ「言ってましたよ! 昔、仕事の都合で、二カ月ぐらい大分県に住んでいた
んですよ、中津市に。それで仕事が終わって、地元の滋賀まで帰るときに2日ほど
暇を貰って、由布院、阿蘇と回って帰ったんですよ」
マサ「へぇ~」
ヨーヘイ「それで、その時のこの辺の印象がすっごく良くって、仕事辞めて、大阪の
シェアハウスに移り住む前に車で1カ月旅行に出かけて、また九重、阿蘇、高千穂
にも寄ったんです。他にも指宿や屋久島で縄文杉見にもいったんですよ」
マサ「めちゃくちゃ行ってるやん!」
ヨーヘイ「この先の豊後竹田には、『ソーダの湯』っていう、天然温泉としては日本
で一番炭酸ガスの出る日帰り露天風呂があるんですけど、久しぶりに行ってみたい
な~。って、今はそんな場合じゃないですよね、すいません」
と、おどけながら言う。
マサ「……ヨーヘイって、実家の仕事してたんだよね?」
ヨーヘイ「そうです、家業ですよ。実家が仏壇作る仕事してて、漆塗りなんですけ
ど、お寺とか神社の塗装もやってて、漆で。それであの時は、全国あちこち飛ばさ
れたりしてたんです」
マサ「そうなんや。楽しそうな仕事やん」
ヨーヘイ「そうでもないっすよ。工事が終わったらすぐ転勤ですからね。家から通え
ればいいんですけど、東京とか、大阪とか、福岡とか、千葉とか、遠いところばか
りいかされてましたから……2カ月に一度転居っていうのは、きついっすよ」
マサ「そりゃ、大変やったね」
ヨーヘイ「はい……まぁそれが直接の原因じゃないんですけど。色んな辛いことが重
なって、辞めちゃいました……」
と、しみじみと呟く。
ヨーヘイ「僕、実は家業の仕事も、就きたくて就いたわけじゃなくって、仕方がなく
やってたんです。ちょっと高校生の時に大病してしまいまして、それで家出れなく
なって、学校も辞めて」
マサは黙って聞いている。
ヨーヘイ「家の仕事させてくれたのはいいけど、借金の返済も危なっかしい状況が
続いてて、でも家守るために一生懸命働いて、それでとうとうキレてもうたんで
す。『何で自分が家のための犠牲にならなきゃならないのか』って……とんだ思い
上がりですけどね、今考えたら。でも、あの時はああ思わないと、やってられなか
ったんです」
依然、マサは黙って聞いている。
ヨーヘイ「だから家の仕事やってた期間って僕の中で黒歴史というか、全然プライド
持てなかったんですけど。でも、こんなところで役に立つとは思いませんでした」
マサ「ほんまやで。ヨーヘイが案内してくれたおかげで、こんな早くに着くこと出来
たんや。ずっと道案内してくれてありがとな!」
ヨーヘイ「僕、ここの土地の思い出がすっごいいい思い出ばっかりで、それでマサ
さんとチョー達ほど、皆とあんまり親密じゃなかったけど、今回参加してみようと
思ったんです。皆の助けになれて、よかった……」
マサ「じゅーぶん助けになってるて!」
と、ヨーヘイの肩を叩く。
ヨーヘイ「ありがとうございます。マサさんが後ろから皆を見守ってくれたからで
す。地震起こったとき、いち早く皆に『危ない!』って言ったり、避難するとき
ガラスを踏まないよう声かけたり、ああいうとこはマネできないって思いました」
マサ「そうか、あまり意識してなかったけどな」
と、はにかみながら応える。
マサ「じゃあ、残りの道案内も頼むで」
ヨーヘイ「お任せください。第二の地元だと思ってる中津市と、そこから博多までの
道のりは、目に浮かぶようにインプットしてます」
と、二人で笑いあう。
マサ「それじゃあ、そろそろ出発しようか」
ヨーヘイ「今度、僕が運転しますわ。チョーに相談してきます」
マサ「いや、持ち回りで俺が運転するわ。ヨーヘイは道案内に徹して」
ヨーヘイ「ナビでいけるでしょう?」
マサ「いや、交通規制とか、渋滞状況とかさ、情報収集が要るやん」
ヨーヘイ「……了解です!」
と、敬礼する。
○同・滝水駅付近
ヨーヘイ、チョー、マンキーはすでにバンに乗っている。ヨーヘイは助手席、
チョーとマンキーは二列目の座席。
マサがバンに近づいてくる。
ヨーヘイ「リディーとシアは?」
マサ「電話してる」
と、駐車スペースの隅を指差す。
シアがケータイにしっかりと耳を当て、手のひらでマイクに風よけをつくって
話している。傍らにリディーが寄り添う。
マサ「台湾の家族にだって。ほら、俺らバーベキューのとき、スカイプで阿蘇に中継
繋いだじゃん。それで俺らが阿蘇来てるって知ってるわけなんだけど、台湾でもニ
ュースになっていて、相当心配してらっしゃったらしいよ」
ヨーヘイ、シアの様子を眺める。
シアが手で目元を拭う。
マサ「俺らも、家族に連絡した方がいいかもね」
チョー「私もする!」
マンキー「じゃあ、俺も!」
と、次々とバンを下りていく。
ヨーヘイは動かない。
マサ「ヨーヘイは、家族に電話しないの?」
ヨーヘイ「……そのうちします」
と、笑顔で応える。
マサ「……そっか。なら、俺、電話してから戻ってくるわ」
ヨーヘイ「はい、ごゆっくり」
と、手を振って見送る。マサがバンから離れる。
ヨーヘイ、俯きながらと遠い目をする。
突然、ヨーヘイのスマホが鳴る。
ヨーヘイ、驚いてスマホを手に取る。
画面に『母さん』と表示されている。
ヨーヘイ、息をのむ。しばらくスマホをただ見つめる。
意を決して、通話ボタンを押す。
受話器の向こうから母の声が聞こえてくる。
母「ヨーヘイ、やっと出てくれた!」
ヨーヘイ「お、おぉ……ひさしぶり」
母「あんた、今どこなん? 阿蘇にいるんちゃうの⁈」
ヨーヘイ「おぉ。そうやけど……よくそんなの分かったな?」
母「あんたのフェイスブック見て、阿蘇に行くって書いてたから、もしかしてと思っ
て……」
ヨーヘイ「何で俺の投稿見れるん?」
母「なんでって、あんたが始めた時に、試しに登録させてって交換したやん」
ヨーヘイ「あぁ……そんなこともあったなぁ」
母「で、どうなん? 今まだ阿蘇にいるの? 出られへんの⁈」
ヨーヘイ「おぉ、今しがた、やっと阿蘇を脱出したとこや。山道通って」
母「……もう大丈夫なん?」
ヨーヘイ「あぁ。とりあえず大分県に降りて、これから大阪帰ることや」
受話器の向こうから、長い安堵のため息が漏れる。
母「もう、心配させんといてや。あんたがどうしてるかホンマ心配やったんやから」
ヨーヘイ「あぁ……悪い」
母「あんた、このまま大阪帰らんと、もう滋賀に戻っておいで?」
ヨーヘイ、顔が引き締まる。
母「ずっと連絡してくれへんかったし、音沙汰もないし、元気にやってるんやと思っ
て何も言わんかったけど、今回の件は本当に心配したんやから。ほら、もう意地は
らんでいいから。お父さんも心配してるし、一旦家に戻っておいで」
ヨーヘイ、短く息を吐き、静かに呼吸を整える。
ヨーヘイ「ありがとう。でも、まだ戻るわけにはいかへん。人生これって思えるもの
見つけるまで、故郷に戻っても仕方ないから。だから、帰るわけにはいかんのや」
受話器の向こうから溜息が漏れる。
母「そう……そういうんやったら仕方ないけど。でもいっぺん、家に元気な顔、見せ
においで。な? 帰りづらいなんて思わんでいいから。顔合わせづらいなんて思わ
んでいいから。あんたには帰る場所があるんやからな? それだけは忘れんとき」
ヨーヘイ、目をすぼめる。
ヨーヘイ「うん……ありがとう」
母「それじゃあ、ひとまずすぐにそこから遠くに離れ。余震がまだ続いてるっていう
しな。しかも段々、大分の方に寄って行ってるらしいで」
ヨーヘイ「えぇ……ほんまかいな」
母「うん。阿蘇から北西に段々震源が移動していってるらしいわ。弱い揺れやけど」
ヨーヘイ「こっわ。これから通るとこやん」
と、引きつった顔で笑う。
母「そうやで。それじゃあ、無事に帰ってくるんやで」
ヨーヘイ「うん、わかった……約束する」
ヨーヘイ、通話を切る。
少し黙ってスマホを見る。
ヨーヘイ「ずっと見ててくれてたんや……ありがとう」
マサ、チョー、マンキーが戻ってバンに乗り込む。
マサ「おっ、電話してたの?」
と、運転席に乗り込みながら、ヨーヘイを見て尋ねる。
ヨーヘイ「はい。……家族からでした」
マサ「……そうか」
と、笑顔で応える。
リディー、シアがバンに駆け込む。
シア「ごめん、遅くなって!」
リディー「みんな、待った?」
チョー「おー、大丈夫や。俺らも電話してた」
シア「ごめんねー、長くなって」
マンキー「気にすんな~」
マサ「よーし、それじゃあ、準備はいいか?」
車内の全員、「オー!」と答える。
マサ「それじゃあ、行こう!」
と、エンジンをかける。
バンはゆっくりと発進する。
マンキー「朝飯食いに行こう~!」
チョー「この時間やと、昼や!」
マンキー「じゃあ、昼飯と朝飯食いに行こう~!」
車内は笑いに包まれる。
○豊後街道・竹田近郊
地平線が見えそうな、なだらかな傾斜の農耕地帯が広がる。
○車内
マサが運転席に座り、他のメンバーは大人しく、眠っている者もいる。
ヨーヘイが助手席で窓に頬杖ついて窓の外をぼんやりと眺めている。
空と大地の境界線を見つめている。
○(回想)南阿蘇村・温泉施設・駐車場(深夜)
被災直後に避難した温泉施設の駐車場。
スタンドライトの灯りは点いているが、車のライトはほぼ消されている。
メンバーの使っているバンが見える。
○(回想)車内(深夜)
灯りのない車内。メンバー全員が座席にうずくまっている。弱いラジオの音が
聞こえる。
ヨーヘイは運転席に座り、肩を抱え、足をすぼめて眠ろうとしている。
ラジオパーソナリティーの声「――の曲、お送りいたしました」
ヨーヘイの吐く息が白い。
ラジオパーソナリティーの声「地震に遭われた皆さん、どうされていらっしゃいます
でしょうか? 今頃は避難先の施設や、もしかしたら車の中で一夜過ごされている
なんて方もいらっしゃるかもしれません」
ヨーヘイは目を瞑ったまま、何度も白い息を吐く。
ラジオパーソナリティー「我々のいるスタジオも熊本市内にあり、当然のごとく被災
してしまい、スタッフの中にはこれからどう帰ればいいのかと困っている者もいる
のですが、電話をすれば家族だけは無事だったということでね、私としてはホッと
しております」
他に車内に音はない。
ラジオパーソナリティー「どなたかは忘れましたが、ある方がおっしゃってました。
こういう深刻な事態が起こった時に、テレビは悲惨な現実を見せるけど、ラジオは
温かなメッセージや励ましを伝えてくれると。我々ラジオ局の人間も皆さんと同じ
被災者ですが、地震に関する最新の情報と、温かなメッセージ、励ましになるよう
な曲を届けることを使命に、番組を中断することなく総力で継続させていただきま
す。皆さんには帰るべき場所と、迎えてくれる家族がいます。そこに帰り着くま
で、また安心に、元の生活に戻れるまで、気を落とさずに、共に頑張って参りまし
ょう」
ヨーヘイ、薄目を開ける。
ラジオパーソナリティー「それでは次の曲にいきましょう。……おっと、これは懐か
しい曲ですね。1996年、もう20年前の曲になります。某テレビ番組のアニメ
の主題歌にもなっていましたね。そこで耳にされた方もいらっしゃるのではないで
しょうか? それではいきましょう。B'zで『ミエナイチカラ』」
○(回想)ヨーヘイの実家・リビング
籐のカーペットの敷かれた12畳のリビング。吐き出し窓から青い空とサンサ
ンと差し込む光。部屋の片隅に大型ブラウン管テレビとテレビラックがある。
ランニングシャツに短パン姿の少年の頃のヨーヘイ(14)が、彼の弟(2)を抱っ
こして現れる。
テレビの前に胡坐をかくと、その組んだ足の間に弟をすっぽりと入れる。
テレビに流れるアニメを二人で一緒に見る。
B'zの『ミエナイチカラ』のイントロが流れる。
○(回想)同・ヨーヘイの部屋
カーテンの閉め切られた部屋のベッドで、1人膝を抱えているヨーヘイ(18)。
表情はどんよりとしている。
曲「夢ならあるはずだ、あなたにも、僕にでも」
○(回想)同・家業のコウバ・駐車場
山間部の村の一軒家を改装した様な小さなコウバ。
コウバの傍らの駐車場に軽トラックがつける。
ヨーヘイの父(50)と、作業着姿のヨーヘイ(19)が降りて、荷物を下ろす。
○(回想)同・内
ヨーヘイ(19)が小部屋に独り座り、漆の部材を砥石で研いでいる。
古ぼけた小部屋の窓にかかる簾から夏の日差しが射しこみ、ヨーヘイは
額を拭う。
続きの部屋では父が漆を黙々と塗っている。ヨーヘイはそれを一瞥する。
曲「見つかりにくいだけだ、忙しすぎて」
○(回想)公園
桜の蕾が膨れ上がり、ちらほらと咲いた並木を歩くヨーヘイ(25)。
傍らに女性を連れ、手を繋ぎ、笑顔で語らっている。
○(回想)ヨーヘイの実家・ヨーヘイの部屋(夜)
ヨーヘイ(25)、ベッドの上でスマホを見つめている。
顔が悲し気にゆがみ、立てた両ひざの間に埋める。
○(回想)同・玄関
ヨーヘイ(26)、バッグを担いで出ていこうとする。
父(56)と母(50)が止めようと手を伸ばし、ヨーヘイの肩に触れるも、
その手を振り払う。
曲「一体どんな言葉だった? 本当に言いたかったのは」
○(回想)コンピュータ専門学校・教室(夜)
夜間教室に7名ほどの生徒が授業を受けている。
その中にヨーヘイ(26)がいる。20歳前後の歳の離れた生徒たちに交じり、
マジメな表情でノートを取っている。
○(回想)同・マシンルーム(夜)
数十台の専門的な機器の取り付けられたコンピュータが並ぶフロア。
ヨーヘイ(26)が参考書を見ながらキーボードを打っている。
○(回想)とある会社内・面接室
ヨーヘイ(27)、スーツを着て面接を受けている。
何社かに周り、頭を下げ、履歴書を出し、質問などに答えている。
曲「いくら舌打ちしても、戻らない日々よ」
○(回想)大阪でのヨーヘイの部屋(夜)
机と本棚、テレビとベッドしかない6畳の部屋。
ヨーヘイ(27)が真っ暗な部屋でスマホを眺めている。
ため息をつくと、腕で目元を覆い、脱力して寝ころぶ。
○車内
ぼんやりと窓の外を眺めているヨーヘイ(28)。
曲「ミエナイチカラで、誰もが強く繋がっている」
眠っているメンバーと運転席のマサの様子。
曲「何も大したことじゃないよ。そばにいても離れていても」
なだらかな天と地の境界線を眺めている。
曲「昨日、今日、明日と、笑顔のあなたはいつでも。この胸にいるよ」
ヨーヘイ、ため息をついて目を閉じる。
○大分市・マクドナルド・駐車場
道幅の広い主要道の傍らにあるマクドナルド。駐車スペースが広い、
平屋の店舗。
ガラガラの駐車場に停まっているメンバーのバン。
メンバー男性陣が店舗から出てきて、バンに向かう。
マサ「みんな、ゆっくりできた?」
マンキー「おー、朝ごはん美味しかった」
チョー「だから、昼って言ってるやろ~」
マンキー「昼はまた別のとこで食べる」
笑う一同。
後からリディー、シアが現れる。
リディー「ごめん、お待たせ」
チョー「何してた~?」
リディー「歯を磨いてた」
マサ「そういえばずっと磨いてないな」
マンキー「俺、寝る前でいいや」
シア「やだ、汚い!」
また一同笑う。
メンバーらはバンまでたどり着き、ドアを開ける。ヨーヘイが助手席、
マサが運転席、リディー、シアが後部座席のドアを開け、先に入り、
後からチョー、マンキーが入る。
○車内
メンバーらが席に着く。
マサ「それじゃあ博多までナビよろしくな」
と、隣のヨーヘイを見て言う。
ヨーヘイ「まかせてください。何なら中津の上手い唐揚げ屋と、博多でおすすめの
ラーメン屋も案内しますよ!」
マンキー「おー、噂の唐揚げストリート行きたい!」
チョー「夜はとんこつラーメンや!」
マサ「こら、店が空いてる内に車返さなあかんのやで! そんなに回れんわ」
マンキー「それじゃあ、とりあえずゴールまで急げ~!」
チョー「お前、運転してへんやろ!」
一同、笑う。
マサ「それじゃあ、いこか」
ヨーヘイ「お願いしまーす!」
一同、「お願いしまーす」と後に続く。
○マクドナルド・駐車場
バンが発進し、駐車場から出ていく。
ヨーヘイの声(N)「散々迷ったけど、着て、よかった」
バンが車の流れに乗って遠くに消えていく。
- 終わり -
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