自主企画用：パステルプラネット３３に登場の役者たちに訊いてみました

調査官マイヨール、その補佐アルマ

はい、人格ソフトウェアのシグナトリーです。

本日は、オリオン腕連合のおふたりにお話をうかがいます。

おふたりは、とても重要な役柄を演じられました。

まず、わたしの同僚であるショウ・マイヨールさんから、自己紹介をどうぞ。

マイヨール「調査官の役をしたマイヨールです。３００年前の惑星入植初期に出現した、天然変異個体です。連合にスカウトされて以来、ずっと重要任務を遂行していました」

パステルプラネットの重要任務といえば、もちろん、すぐれた変異体を生じさせるプロジェクトですね？

多くの変異体は、スカウトされた後に惑星の外へ出て、オリオン腕じゅうの人類とその機械のために働きます。それが世界の幸せを作っている。

おかげでパステルプラネットの人間の寿命は３３才になったわけですが。

マイヨール「わたしはこのシステムを打破しようと、何百年も狙っていました」

あなたは連合の調査官であり、しかもそのなかでも極めて特殊な、寿命がない超エリートでした。そんなあなたが、連合の３３才計画をひそかに破壊しようとした。

夢のような特権を享受していたあなたが、なぜでしょう。

「寿命がないという夢から、早く覚めたいとわたしは思っていましたよ」

その時が来るとすれば、行方不明になっている、あなたのフィアンセを見つけた時でしょうね。

それはさておき、３３才計画を解除する策略を実行するまでには、長い年月を要しましたね？

マイヨール「優れた人物たちが同時に生まれて、同じ考えを持ち、協力して行動するような奇跡的な瞬間を、辛抱強く待っていたのです。連合に組み入れられてしまうような者がいてはダメです。権力に向かう反骨精神を持っていないと」

リョウ、ミサ、ケンジの３人は、まさにあなたが待ち望んだ人間でしたね。

宇宙が恵んでくれたミラクルに、本当に感謝ですね！

では次に、マイヨール調査官の補佐を務められたアルマ・キョウト調査官補佐、自己紹介を。

アルマ「補佐官役のアルマ・キョウトです。努力と熱意と真面目さだけが取り柄の平凡な連合職員です」

なにをおっしゃいますか。

あなたの優秀さと美貌は、一部の読者さまにはビンビンに響いておりますよ？

アルマ「ありがとうございます。でも、本当に美しいひとというのは、保安局外務部の副部長のようなかたです」

エピローグでは部長に昇進していた、ミチル・マルセイユさんのことですね？

つかぬことをお訊きしますが、ケンジ・フラノくんと彼女はうまくいっていないのですか？

アルマ「彼は友人ですから、いろいろと相談も受けています。でも、プライベートなことなので、ここでお話しするのは控えさせていただきます」

そうですか。ちょっと残念ですが、仕方ありませんね。

さて、空間跳躍船カスクに乗って、突然シティホール上空に実体化されたおふたりですが、あのシーンはどう思われますか？　読者の方々には、あのプロローグはピンとこなかったのでは？　固有名詞が勝手に踊っていると評されるような惨状でした。

マイヨール「作品の出来はさておき、わたしはあの時点では、実はもう地上に降りていました。１０キロ離れたところに実体化したあと、すぐにシャトルで下船し、その後アルマくんがホール上空まで跳躍操作をしました」

シャトルで、ひとりでシティまで移動したんですか？　何のために？

マイヨール「プロローグ冒頭でペットボトルを落として、リョウくんに話しかけるためにです。とにかく、わたしはリョウくんをいつも見ていたかった。彼はじつにいい男だ。愛娘を託すなら、彼しかいない」

アルマ「そういうのは、もう本当に、おせっかいです」

マイヨール「わたしの気持ちが、そのうちわかる」

アルマ「きっと、わかりません」

マイヨール「絶対、わかるよ」

アルマ「絶対に、わかりません」

マイヨール「ガンコだなあ」

アルマ「ガンコではありません、真面目なだけです」

マイヨール「真面目って、自分でいうことかなあ？」

アルマ「！」

あ、あの、おふたりとも、落ち着いて。そんなに大したことではないでしょう。

アルマ「とても大切なことです！　恋愛は当事者ふたりだけの問題です！」

あ、はい、その通りです。

でも、まあ、冷静に、ね？

アルマくんは劇中では氷の女みたいなところがあったはずですが、じつはミサくんより熱いんですねえ。

あ、帰らないで、アルマくん。

ちょ、ちょっと待って。

待ってください！

あーあ、行っちゃった。

どうしましょう、マイヨールさん。

マイヨール「ここらでキリがいいようですね」

そうですね。

質問事項がまだまだ残っていましたが、これで終わりましょうか。

ここまでお付き合いいただき、感謝いたします。

いつか皆様に恩返しができればと思いつつ成長のない作者なのですが、これからもお付き合いいただければうれしいです。

ありがとうございました。

皆様のご活躍をお祈りいたしております。

おわり

１８４７素数！