ププパンもりのイルスくん

嶋波 奏飛

ププパンもりのイルスくん

ププパンもりにはおはながいっぱい!

イルスくんのおかあさんはいいました。

「すごくきれいね。」

ほんとうにきれいなのに、イルスくんはこまっています。

「どうしたの?」

おかあさんはイルスくんにききました。

「あのおはな、げんきがないんだ」

イルスくんがゆびをさしたところをみると、

1りんだけ、おはながぐったりしています。

「あら、みずがたりてないのね。」

おかあさん、まわりをみました。

でも、ちかくにみずはありません。

すると、イルスくんはすいとうをさしだしました。

「ぼくのみずをあげて?」

おかあさんはききました。

「おはなにみずをあげるとイルスくんのぶんがなくなっちゃうよ?」

イルスくんすこしだけなやみました。

それでも、イルスくんはきめました。

「おはながげんきになるならいいよ!」

おかあさんはイルスくんのあたまをなでて、

「ありがとう」

といいました。

イルスくんのすいとうから、おはなにみずをあげると、

おはなはたちまちげんきになりました。


イルスくん、ありがとう。

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