いえ、恋物語としても完璧。完璧な読後感。ほんのささいな物語にどうしてここまで感動が引き出されるのか。 その手法にどこまで気付くことができるのか。読者も試されているのです。
三流大学国文学科卒。専攻していたのは中世説話文学。なので近世以降の文学には詳しくない。なので最近の文学事情を勉強中。 ○○年前には同人誌活動に励んでいたけど社…
扉が閉まるまでの十七秒。そのわずかな時間の葛藤、逡巡、焦り、諦め。閉まった瞬間の、ほんの一瞬の無音。そこから静かに始まる電車の発車音。雨上がりの湿った空気。傘の先から滴る水滴。雲の隙間…続きを読む
何気ない日常から、ほんの少しの勇気で差し込んだ、六十センチくらいの魔法。些細な出来事が生んだ魔法は、とても心地よい響きです。電車の中で顔を上げると、思わぬ魔法に出会えるのかもしれません。
電車の扉が閉まる時の電子音と扉の機械音。そして、閉まりきった後の一瞬の静寂に、物語のシーンがガラリと変わるような感覚。どちらも文字で見る事は無いですが、そんなイメージがプンプンと湧き立ってきます。短…続きを読む
この作品を、単純に恋愛小説と呼んでいいものかどうかは、非常に難しいところですが、敢えてそう呼びたいと思います。5話7,000字という短編小説では(掌編小説かも)、とかくストーリーに主眼が置かれが…続きを読む
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