心が痛いが、暖かい

主人公のモノローグが非常に多い割には、キャラクター造形がうまくて他の登場人物もイキイキと感じられる。彼らとの交流が傷ついた心を癒していく。
失恋を絡めた物語は、どうしても心痛む描写が多くなるものですが、失恋後からのストーリーのため、それが絶妙なスパイスとして効いて、ロジオンを応援したくなる。寡黙なシエスの恋心の結実と合わせて見守りたくなる作品。

第二章に入ってからの展開では、シエスのことを思うと辛くなってしまうのは、作者の狙い通りでしょうか。ハラハラします。

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