電書は人の想いをつなぐ

名前:ジェーン・フォン・ホワイトハット
通称:電書の繰り人《E-ライブラリ》
誕生日:12月28日
座右の銘:成功するまで諦めない
紹介文:
 幼少期よりコンピューターに深い興味を示していたジェーン。両親はジェーンに対して可能性を見出し、彼女が読み書きが出来るようになるとプログラミングの家庭教師をつけた。
「コンピューターゲームは楽しいが、それを作る仕組みはもっと面白いものだよ」
 家庭教師はジェーンの興味を表面的なものからより深い知識へと誘った。
 興味は知識を求め、知識は技術へと昇華し、次々と連鎖するように新しい世界への扉を見出した。

 そうして技術と知識を深めていたジェーンであったが、ある時、コンピューターを操作しながら紙の資料を、机の上から、床から、本棚から、溢れかえらせて学習するのは非効率的ではないか、と思い至り、全て電子化するように試みた。
 なにせ膨大な量の資料だ。
 四苦八苦しつつ効率の良い仕組みを作り上げようと、手持ちの資料の電子化のために試行錯誤した。
 家庭教師と共にそうした開発を試みて、遂には文書の効率的な電子化の仕組みを作り上げた。
「諦めなければなんとかなるものね」
 ジェーンは作り上げたシステムを使い、入手しうるほぼ全ての資料を電子化した。
 作業の途中、幼少の頃に大切にしていた絵本を見つける。絵本もジェーンのシステムで電子化したところだった。
 ジェーンは電子化した絵本をコンピューターを通して読み、手に持っている絵本と読み比べ、気づいた。
「確かに電子図書は便利ではある。でも紙の本にはそれだけじゃない暖かさがあるみたい」
 そうしてしばらく紙の絵本に読みふけった。貧乏な少女が知識を集めて、少女の住む国を救う話である。ジェーンは密かに絵本の少女に憧れを持っていた。読み終えて閉じる。
 ジェーンにはもう一つ気づきがあった。電子図書の良さである。
 電子図書は、それ自体、特別に深い感情の容積があるわけではない。しかし、紙の本を、思いの容積があるそれを手に取るきっかけを作り出してくれる強さと誘引力があった。
「みんなが集まる電子の世界に図書館を作ろう」
 そうしてジェーンは世界中の本を電子化した図書館を作り始めた。

 まだまだ課題は山積みであるが、みんなが楽しめるように、そして無機質な時代、思いと心が豊かになるような電子の世界を目指して、ジェーンは今日も知識と技術の海を開拓してゆく。

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