スポーツ仕様を敬遠する理由
少し間が空きました。このところ色々ありまして、仕事が立て込んでいたのと悲しい出来事が在ったりしましてね。
えっと、前回はオートバイなら何でも「あ~ありがとうございます、こんなのはナンボあっても良いですからね」と貰うわけではないみたいに言ってたんでしたっけ。
私が修理して乗ったり売ったりするのは『普及グレード』ばかりです。滅多に扱わないのが『スポーツ仕様』です。人気があるスポーツ仕様を何故敬遠すると思われるかもしれません。これは手荒く乗られて消耗した車体が多いのと、構造が複雑で整備が面倒だからです。
少し古めの原付スクーターでもスポーツ仕様だとフロントにディスクブレーキが採用されているモデルが有ります。ディスクブレーキは見た目が良く、放熱性やコントロール性など優れた部分が多くあります。利点は多くあるものの、構造がドラムブレーキより少し複雑かなと思います。
原付だとドラムブレーキはほぼ全部がワイヤーで動かす機械式だと思います。ワイヤーでカムを動かしてブレーキシューを広げてドラムへ押し付ける方式ですね。固着していてもワイヤー交換や可動部を整備すればOK。整備に必要な工具が少ないので初心者でも扱いやすいと思われます。
あ、初心者といってもある程度の機械を触れる程度のレベルです。ブレーキは重要な保安部品です。整備に自信の無い方はプロもしくは整備に詳しい方に任せましょう。
ディスクブレーキだとブレーキフルードを使う油圧式。少し専門的な知識が必要なのと、普段は滅多に使わない工具が必要です。油圧を使いますから配管に空気が噛まないようにエア抜きをしなければいけませんが、これが一人ですると面倒な作業です。それ用の工具も在りますが、プライベーターが買って元を取れるような工具じゃないですね。
それと、ブレーキフルードの扱いや処理が面倒です。ブレーキフルードはオイル同様にきちんと処理しなければいけませんし、塗装面に付着すると塗膜を侵します。吸湿性があるので長期保管も出来ません。そして何より私はブレーキフルードの匂いが大嫌いです。
整備士だった頃は毎日車検整備でブレーキフルードを扱って手にブレーキフルードの匂いが染み込むほどでした。私が自動車整備士だった頃は整備士の扱いは決して良いものではありませんでした。嫌な思い出があるのでなるべく触りたくないのです。
そんなわけでスポーツ仕様を好まない最大の理由は『ディスクブレーキを触りたくない』ってだけなんです。くだらない理由でしょ? 仕事じゃなし、趣味なんだからそんなもんです。
京丁椎とスーパーカブ・その他ミニバイク 京丁椎 @kogannokaze1976
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