第4話 初クラス
新入生代表挨拶はやはり佐倉さんだった。
可愛くて育ちも良くて頭もいいお嬢様なのに、なんで私と友達になりたいんだろうか。
クラスでも人見知りをしている様子はなかったし。
もしかして、私が庶民だから調子乗るなとか言われる系!?
いやいや、佐倉さんがそういう人かどうかも分からないのに勝手に決めつけるのは良くないよな。
でも、他に理由はないし……
とりあえず入れたとおり、HRが終わったら正門前に行けばいいんだよね。
「あ、あの!!吉田さん!!」
「はいっ!!」
突然後ろから声をかけられ、驚きのあまり変な声が出てしまった。
「吉田さんは、その、庶民、、なわけないよね」
「いや、庶民だよ。んで、ごめん、名前なんだっけ。」
「あ、えっと、浅木蕾です。よかった。私も庶民なんだ。」
「え!?そうなの?でもなんで私が庶民だって?」
「うん。えっと、雰囲気、とか?もしこれで違ったらどうしようって思ったんだけど、あのお嬢様の会話に入っていかないからもしかしたらって思って」
「なるほどね。浅木さんはなんでこの学校に来たの?」
「私は、この学校に憧れてたの。あとは、男の人が苦手だから女子校に行きたくって。吉田さんは?」
「私も憧れ、かな。どうしても、この制服を着たかったの。」
「わかる!この制服めっちゃかわいいよね!」
よかった。同じ境遇の友達が出来た。
さくら 柊季ほたる @hotarumico
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