一粒で二度おいしい
- ★★★ Excellent!!!
百合が好きじゃないせいでこのギャグを避けるような人間がいるかもしれないことが惜しいレベルだ。もしいたら、序盤は百合要素が濃くないので是非一口齧っていってほしい。
百合とギャグの比率が絶妙であり、百合作品としてもギャグ作品としても読めるすさまじい作品。
それもゆる~い百合コメディ!的なノリではなく腹筋にダメージを与えてくるタイプのギャグだ。
このクオリティがめちゃくちゃ高いのでぶっちゃけギャグ単体でも読む価値がある。
そして百合作品としても見ても非常においしい。
何がいいかって慣れそめから徐々に関係を深めていくところがパーフェクトに描かれているところですね
(ここは個人の狭い視野の話で申し訳ないが)百合作品って初めからかなり好感度高いとか片思いOr両想いになってる時点からスタートってパターンが多いと思う
が、これは0から(何なら好感度マイナスから)徐々に距離が詰まっていく所を余さず描写しているんですね。これは中々見ないが、非常にありがたい!微妙に人間性の欠けた主人公が段々恋愛にまんざらでもなくなっていっていくのはかなりクルものがあります
しかも普通そんなの一々やってたら焦れってえ!ってなるところを良質なコメディの裏で着々と関係を進行させているおかげで気持ち良く読み進めながら進展を見ることができ、そしてこの進展が話に良い感じのメリハリを付けている
最初に百合とギャグの比率が絶妙と言ったのもこのことで、話のメインを構成しているギャグとロングランの百合がお互いをカバーしつつ独立して良さを持っているんですね
あとなんかSFとしても十分なクオリティがあります。ただもう余白が無いのであとは本編読んでください。