シュガーガールは目覚めない

作者 淡島かりす

8

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★★ Very Good!!

「女の子になりたい」という夢を諦めるための小さな冒険。
けれど、なぜ女の子になりたいと思ったのか、一応理由は述べられるものの、漠然としている。努力せず手に入れた資金をもとに、理想のシュガーガールに似合いそうなものを買う涼と、それに付き合う充。
充の理想の女の子も、もしかしたらシュガーガールで、心の底では、涼が女の子になるのを期待していたのかもしれないと思ったり。
元女の子としては、彼らの思い描く女の子ってそうそう居ないよとツッコミを入れつつ。
追っていた夢を諦める。そのような時期の只中に迷う高校生の心の迷宮を垣間見れた作品だと感じた。

★★★ Excellent!!!

男子高校生が「女の子になる」夢を諦めるために、女の子の好きそうな可愛らしいものを淡々と買い集めていく青春ストーリー。
自分には似合わない可愛らしいものをあえて購入することで、似合わない事実を再確認したいのか、それともただ女の子らしい可愛らしいものをコレクションしたいだけなのか。
拘りあって買い集めているように見えるのに、購入した物品そのものに興味はないらしくって、青春とはよく分からない。
この物語はそんな感じのよく分からない、衝動のような、多分爽やかなエンドを迎える。
「え、それでいいの?」と部外者はいいたくなるかもしれなけれど、そこはぐっと我慢。
青春は迷走してこその青春なのだ。