構成力、文章力共に高いレベルでまとまっており、アクションシーンの出来の良さもあり最新話まで一気読みしてしまいました。
話としてはタイトルの通り最近多く見られるパーティ追放物ですが、追放絡みの部分は非常にあっさりしており、そこが主題ではなく単なる導入という感じ。
剣戟や魔法を交えた戦闘シーンの描写はほか作品と比べても頭一つ抜けてる印象で、
主人公の強さが理不尽ではないためちゃんと戦闘として成立しているのが好印象。
いやそれは流石に無理じゃろ…と言いたくなるような相手にも果敢に立ち向かう主人公の今後の展開に期待大です。
なお私見ですが、ほか作品のパロディや揶揄するような言い回しは世界観的に浮いて感じてしまうのでなかったほうが良かった…。
転移物・転生物もひと段落。
しかし依然として底辺からの成り上がりが中心のWeb小説が多い中、王道でありながら覇道をも歩まんとする重厚にして骨太の異色ファンタジーが現れました。
一度は考えたことはありませんか?
最強クラスの侍が刀でファンタジー世界を駆け抜ける話を。
まさしくこの《死に狂い》こそがその需要を満たしてくれる作品となります。
日本の戦国時代的な設定とファンタジーの幻想的な設定を上手く混ぜこんだ発想もさることながら、それが違和感とはならずちゃんと物語として読ませてくる技量の高さ。
斬り合いと肉弾戦の躍動感、陰謀劇すらあの手この手で切り抜けていく多様さ。
主人公もある日突然得たわけのわからない強さではなく、磨き上げてきた剣技と智謀を以て突き進んでいくため信頼感もちゃんとある。
というか、とにかくアクションシーン!
アクションシーンがたまりません!
こういう話がずっと読みたかった!
さぁ、侍と共にファンタジー世界へ殴りこもう!