勉学にとって「それをいかに実際の物事と紐付けるか」は重要なテーマだと思いますが、本作は日常生活を謳歌する主人公の視点に、経済学専門家である旦那様が経済学による視点を提供し、へーなるほど、ほーこういう捉え方が、と日常を少しだけリッチなものにしていく物語です。具体的シーンに対して経済学が用いられるので、かなりすんなりと入ってきます。何か判断に迷った時に具体的根拠を示してくれているので参考になるのです。
中でも、ゲーム理論を用いてカクヨムコンテストを分析した回は全てのカクヨムユーザー必見の内容となっています。
日常を一歩進んだものにしたいそこの貴方様、オススメですよ!
経済学。単語を見ると、難しそうな固いイメージがしてきますね。
でも、この小説にはそんな重さがありません。一話一話がちょうどいい文量で抑えられ、読みやすいです。
海外で暮らす夫婦の、何気ない会話が経済学の話につながるという構成で、経済学は知らないところで生活に関わっている学問なのだなと感じました。
特に、本文では小説サイトをゲーム理論を使って、経済学の視点から考える場面もあります。
まさしく、カクヨムを使用している人にとっては、「身近な」例になりますね。
物語の舞台であるアメリカと日本の生活の違いを楽しみながら、経済学についての知識も入ってくる。
そんなお得な小説です!
経済学の入り口を、分かりやすい切り口で紹介してくれる本作。
それだけに止まらず、若い学者夫婦の生活をとおしてニューヨーカーたちの生活も堪能できちゃいます!
これから大学の経済学部に入る学生さん、公務員試験などで経済学の学習が必要になってくる方、経済学って難しそうだけどどんな学問なんだろうと興味を持たれた方、昔勉強したけどすっかり忘れちゃったなっていう貴方!、本作はタメになるだけでなく、きっと楽しみながら経済学の入り口を覗けることと思います。
ゲーム論を使ってカクヨムコンでの票の動きを検証した話は、カクヨムを利用する方なら必見!