エピローグ

 どうやら残ったのは、なにも知らないイベント会社の社員だけだったようだ。

 豆の真偽は、牛乳をかぶったのでわからない。

 とにかく、必要な届もだされていないものだったから、誰かの口に入る前に止められてよかった。

 カウは喫茶店やぶりを尋問できないことを悔しがった。

 けど、こっちとしては手綱を握れたほうで、よかった、とは思う。

「紅彦、これ」

 なんだ?

 レイから手渡されたものは、請求書と申立書だった。

 1枚目は無関係の社員の入院費(骨折打撲、エトセトラ)。2枚目は、派手に暴れた場所の原状回復(ヨーグルト状のものと、牛乳の清掃)。

「……なんで俺に?」

「リーダーだからな」

「普通みんなで……こういうときだけリーダーって」

「責任持てよ」

 レイはダッシュで逃げた。さっきまでいたはずのメンバーもいない。

「どこいったあ!!」

 みるきーから出ると、たくさんの人間が待ち構えていた。

「ちょっと来てもらおうか?」

「商店街のPRにも限度ってものがあるよ?」

 引きずられる中、思ったことはただ一つ。


「あいつら、覚えてろー!!」

 

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牛乳戦隊みるれんじゃー 香枝ゆき @yukan-yuki

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