一冊目 「中二病という名の病」

三人は学校の説明を受けた後、雪の家に向かった


吉住と裕也は二人は雪の家にお邪魔した。


吉住と裕也は雪の部屋に入るなり圧倒された。部屋が普通の部屋の2倍ぐらいの大きさでそこには雪が書いた小説がきれいに並べてあった。そしてパソコンの横に小説を書くためだけに書いたであろうネタ集の紙がそこかしこに置いてあった。


「すごい」


と二人はつい言葉を漏らすのであった。


「えーと、まずサークルを作るにあたってラノベについて一から教えます。」


雪は紙を取り出し二人にわかりやすいように説明した。


「まずラノベを書くに当たって題名が鍵を握ってきます。題名は略しやすく覚えやすい名前にしないとまずみんなは読む気にはなりません。」


例えば「R〇〇;から始まる異世界生活」は略した時の名前が「リゼ〇」


ほかにも「この素晴らしい世界に〇〇を!」だったら「この〇〇!」と大体決まってきます。


短い名前で作るにしてもやっぱり3文字4文字が主流になってきます。


これも例えるなら「幼女〇〇」という風に題名が小説に命を吹き込んでいるんです。


「なるほど」


と二人は雪の細かい説明に納得した。


「では次は構成について。私の思う限りは章と部に分けた方がいいんです。例えば章だけだと一万字が基本ですが、まぁ一万字もあると読むほうも疲れてきます。これと一緒で部だけだと話の区切りがわからなくなるので章を付けなければなりません」


「よって章と部は一緒でないといけないんです!」


と話の内容が熱くなってきた。


雪が次の話をするとドアが開き部屋が開くと同時に


「お姉ちゃんペットボトルの蓋が開かないから開けてほしいんだけど・・・」


と妹らしき人物が入ってきた。


そして妹は俺の顔をみて雪のほうに顔を向け


「お姉ちゃんがこんなイケメンさんの彼氏連れてくるなんて!!!」


「違くて。冬美この人は・・・」


と雪は終始焦りながら答えたのであった。


「いいからいいからお姉ちゃん。私の事はお気になさらず~」


と静かに扉は締まっていった。


「ごめんね。今の私の妹の三井 冬美っていうの。決して悪い子じゃないから許してあげて」


そう言い20分ぐらいしてその話は終盤の説明になっていった。


「それで私たちの第一の目標は最終的には文庫化です!でもそこまで行くには膨大なネタが必要なんです。なのでまずはネタ集めから始めていきましょう。」


そして会議はおわり吉住と裕也は二人でその日は帰りネタ集めを始めていた。


吉住は過去作から今まで作ってきた作品のコメントを調べかえしてみた。


すると最初の小説は閲覧数が少なくてもコメントには


「次回が楽しみ」「今後も期待してる」というコメントが多かった。


しかし閲覧数がダントツに増えた作品から後のコメントは分かりやすかった。


「昔は面白かったのに残念」「話が似すぎて面白くない。さようなら」


というコメントが増えていた。


そして心機一転を図るためにそのアカウントを削除した。


しかし前のアカウントを最大限に調べ上げそこに焦点しょうてんを当てていきネタ探しを始めた。


「俺の作品やっぱり閲覧数を狙って作品を作り始めた時から低評価が増えてきてるな~」


ずっと原因解明していると時間は10時を回っていた。


-場所は変わりー


雪と冬美はお風呂に入っていた浴槽で話していた。


冬実は冗談半分で


「まさかあのお姉ちゃんが彼氏さんを連れてくるなんてねー。関心関心!!」


「だから冬美違うって言ってるでしょー!」


「ごめんごめんお姉ちゃん!ちょっと意地悪してみたくなっただけー」


「でも好きなのは本当でしょ?」冬実が言うと


雪は顔をすごく赤らめて口まで浸かった。


「じゃーお姉ちゃん。私のぼせそうだから上がるね」


冬美は風呂から出て髪をふきながら


(いやー、まさかお姉ちゃんに好きな人ができるなんて!!この恋応援してあげなきゃ!)


と妹はウキウキ気分で思ったのであった。


-次の日-


教室に着いた時には二人とも椅子に座っていた。


「皆さんに伝えたい重要なことがあります。」


と雪は真剣な表情で話すのであった。


二人はごくりと唾を飲んだ。


「ずばり今日からラノベ部というものが作れるようになりました!!」


「おおー!」


と二人は大喜びをしていた。


「私がね、今日生徒会室にいって生徒会長さんに頼んだら、この1年間に実績が残せるのであれば存続させましょうって認めてくれたの!」


と雪はうれしげに話していた。


そして三人は放課後になり貸してもらえた部屋を確認しに行き、活動を始めようとしたとき


ガラッ


「わが名は漆黒の闇。あるとき写輪眼に目覚め世界の運命を託されたし人間。そう我こそがこの世界を救うただ一人のヒーローなのだ」


と一人の女の子が入ってきた。片方の目には眼帯。そして手にはぐるぐるに巻かれた包帯を身に着けていたいた。


その時三人は・・・


(なんだか中二病設定がやばそうな人きたーーー!!!)


と思ったのであった。

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「俺のラノベサークルに美少女が!!」 鷹取悠人 @Taku488

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