「俺のラノベサークルに美少女が!!」
鷹取悠人
プロローグ 「美少女と一緒にラノベサークル」
そうあの日から俺の人生は大きく変わった。
どこにでも居そうな眼鏡をかけた平凡な男子生徒 安登 吉住は高校入学を機にイメチェンをした。
この俺 安登 吉住 中学時代はTHE ヲタクをしており部活にも入らず学校が終わったら即帰宅!!
家に帰ったら椅子に座り、お得意のパソコンで浸すら小説ラノベを書いていた。
ラノベの閲覧数は50万人を超えてはいたものの中学生故に文庫化までは至らなかった。
だがそれも昔の話。新しい高校生活がいま幕を開けようとしていたのだが・・・
-時は戻り-
高校デビューを果たすために猛勉強しわざわざ遠い高校を受けた俺は眼鏡からコンタクトに変え、そう簡単に中学時代の奴らに正体がばれないようにしていた。
電車から降り、高校に入って買ったスマホのインターネットで自分の小説の閲覧数を検索していた。
通学路の角を曲がろうとした所で
髪の長い金髪の女子高生とぶつかった。すると女子高生は直ぐに立ち上がり
「すみません!!お怪我はありませんか?」
と吉住に向かって謝った。
そして地面に散らばっていたノートを女子高生に渡した。
女子高生は急いでいたのか「ありがとうございます」と言うと高校にむかって猛ダッシュで走っていった。
ノートを取った俺は重要なことに気が付いた。
今までラノベの設定を書くためだけに作っていた、周りから見ると完璧に【ヲタクノート】と言われてもおかしくないノートを間違えて渡していたことに!!
学校までの行道に通り過ぎていく女子高生が
「ねぇねぇ、あの人かっこよくない?」
「本当だ。かっこいい!」
と吉住を指さして話していたが、吉住はノートの事で頭一杯で聞こえていなかった。
朝のHR前、ドアの窓の部分には座席表が出ていた。
座席表を確認し席に座ろうと前を見た瞬間、今さっきぶつかった金髪の女子高生がいた。そして彼女が見つめて読んでる先には俺の黒歴史【ヲタクノート】があった。
(完璧に詰んだ。いや、しかしここは動揺せずに返してもらわねば)
「ごめん。そのノート今さっきぶつかった時、俺が落としたのを間違えて渡したんだよね」
と俺がそう言うと女子高生は俺の手を握り目を光らせていた。
「このラノベの設定、君が書いたの?」
と金髪女子高生に聞かれ
「そうだけど」と答えた。
(性格がいいなら尚更ありがたい。これで何の不祥事が起きなければ楽しい高校生活が始まる)
吉住の心には光が差しこんでいた。
吉住は不祥事を起こさずに返してもらえるつもりだったのだが
美少女は顔をさらに近づけてきて、
「一緒にサークル始めない?良かったら今日うち来る?」
高校生活を満喫するつもりでいた吉住は
(きたぁぁぁー!俺がまちかねていたイベント!)
と内心アゲアゲだった。
「そういえば、私の名前言ってなかったね!私の名前は三井 雪。趣味は私もラノベを書くこと!君の名前は?」
「俺の名前は安登 吉住。あだ名はヨッシーって呼ばれてる」
さすがは美少女女子高生。話しているだけでクラス中の男子に敵意を向けられていた。
「なんの話してんの?」と俺と一緒にこの高校に来た幼馴染の新田 裕也が話しかけて来た。
裕也は吉住の耳を引っ張り小声で
「おいヨッシー。 羨ましいな。この野郎!しかしこの状況よく考えてみろ。この娘はお前に期待してる。つまり要求に応えたら彼女にできる可能性もあるって事じゃーねーか!!」
裕也は三井 雪に軽く自己紹介をし
「今日俺も行っていいかなぁ?雪ちゃんの家!それとヨッシー。俺もサークル入れてもらいたいんだけど!」
新田 裕也は昔から俺の小説の挿絵担当で、圧倒的に絵が上手く賞状なんて当たり前だった。
裕也は三井 雪にピクシブに投稿した絵を見せた。
三井 雪はあまりの絵の上手さにすごく興奮サークルに入る事、家に来る事を許可するのであった。
「えーと、コホン」
三井 雪は言うのであった。
「この3人からラノベサークルを始めましょう!」
今思えばこの一言から本格的に始まったんだ。俺のラノベサークルは!
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