第2話 悪夢と目覚め

〈や〜い!コガネムシ〜!〉

〈虫がこっち来んなよな!〉

江原 恋佳音 読みはえはら こかね

これが私の名前 小学生の頃私は名前のことから男子に虐められていた

こかね コガネ コガネムシ

よく考えつくよなと今は思うが当時はとても辛かった

〈わたっ、私、虫じゃないもん……!、〉

〈ちょっと!何虐めてんの!!〉

助けに入ってくれたのはあの子だった

髪が揺れるとふわりと甘い自然な香りが私の鼻腔をくすぐる

私とは違う高い背 発育の良いしまった身体

そんな完璧なあの子が助けてくれたのだ

そこ時から私はあの子について行くことにした

金魚のフンのようについて行く私を鬱陶しいと思わず 笑って許してくれたあの子が私は大好きだった

なのに……

「っは!!!………ハァ…ハァ…夢?」

なのにあの子は死んでしまった

私を置いて 誰かに殺されてしまった

周りを見渡すと教室のようだ

火事のように血のように真っ赤な夕日が教室を照らす

そんな中存在感を放ちながらこちらを見ている人物がいた

「江原さん、犯人探しするんじゃないの?」

私の協力者であり犯人候補の 梟 すずめ

女の子っぽい名前だがれっきとした男の子であの子に付きまとっていた中の1人

「うん、ごめんね…寝てて」

私がそういうと何も映さないような真っ暗な瞳を細め口元を歪ませる

「いいえ?気にしなくていいよ? さぁ、こうしてる時間も惜しいし 探そうか」


「〈犯人探し〉」


そう言い歪んた笑を私に見せた

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放課後 この教室で @tebasaki202

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