第4話

結局消しゴムを貰ったがどうしたものか。

とりあえず余った履歴書とペン、それからさっきの消しゴムを用意して試しに小さな過去を消して見る事にした…が、何を消したら良いのかわからない…。

そういえば昨日買い物したな。それを消して見るか。

-〇月〇日〇〇スーパーで買い物をした。

よし。あ、レシートも財布に入ってるな。

消して見るか。

あー消しゴムの消し始めってどの角使うか悩むんだよな。ってどうでも良いか。

試しに貰った消しゴムで消して見たが特に変わった様子はない。

やっぱり嘘か。

そこで財布を見て見る事にした。

え…レシートがない…?いやいやいや。え?まさか本当に?

確かにさっきまであったレシートがなかった。そして、昨日買ったはずの食材も。

これって本当に信じれるんじゃないか?

これであの事件を消せば元に?

いやその後も消すべきか?

しかし消しゴムはこれしかない。

どうするか慎重に考えねば。

さらに一度消せば記憶は戻らないと言っていたな。

記憶が戻るペンでもあれば良いのだがそう都合よくはないか。

しかしなぜあの占い師は僕にこれを?

運が良かったのか。それとも…。

まぁそれを考えたとしても結論はでるわけがない。

それよりどの過去を消していくかだな。

あの事件は絶対に消したいがその後の記憶がどうなるのかがわからないし…。

よし、まずはあの事件を消そう。

とりあえず履歴書にあの日のことを書いてと。

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陽月 @hizuki1039

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