異世界を蹂躙するチートの転生者は、その圧倒的な力で全てを踏み躙る。彼らの暴威に立ち向かうは――ビキニアーマーの戦士達!?
ただひたすらに傲慢で、反則なほどに強く憎たらしい転生者達を、復讐の信念を以て打ち破る。果たして彼女達は、失われた誇りを取り戻すことが出来るのか……!?
緻密な世界観設定や怒涛のストーリー展開が見どころの、異色ファンタジーアクションです。いわゆる「お約束」にまでしっかりとした理由付けがなされており、随所に散りばめられた小ネタでクスリとなること間違いなし。
博元先生が描き出す濃厚なファンタジー世界、是非ご覧くださいませ。
何より先に目につくのは、特徴的なルビだろう。
過密な設定に与えられた豊富なルビは、ときにオリジナル、時にパロディとしてしたためられ、文章の厚みを増す役割を帯びている。
そのうえで語られるストーリーは、異世界転生に対する反逆であり、温故知新に任せた濁流のような力強さを秘めたものである。
総じて読みこめば、どこまでも奥深く楽しめる作品だと言えるだろう。
惜しむらくはあまりに膨大な情報量を、地の文、セリフ問わず説明しなくてはいけないため、そのぶんライトノベルから遠ざかるところだが、それもまた味であると思われるので、☆は2つとさせてもらった。
私見ではあるが、高いポテンシャルを秘めた作品だと思う。