苦味と恋

部室でのほんの一瞬の出来事。しかしそれを濃密なものにさせる彼女との回想シーン。
細かく描写された部室の光景が、容易に想像できる。どこかに必ず不具合の発生している部室の物の描写が、リアルで、特に好きだった。

ビターチョコレートの比喩が物語の主軸になっているように思う。
主人公は一歩大人になったのかもしれないし、違うかもしれない。
ビターチョコレートの苦味と恋の切なさを上手く使った短編小説。

ビターチョコレートを食べながら再読したいと思った。

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