これはひとつの理想を描いたオタティック・ラブロマンス!

華やかなりしバブル時代の黄昏期、婚約者たちは銃を抱えて突然変異亀の映画を見に有楽町へ向かう。
おそらく同年代な私には「見える」レベルの情景から始まるこのお話、オタクな女子が大学でオタクになった男子とご家族になられる過程を綴ったエッセイです。

地の文の軽妙な語り口に引き込まれ、気づけば12月3日の最新更新分まで読まされていました。
普段は重厚な歴史・時代系の作品を書かれていらっしゃる著者さん、文章力の確かさは折り紙つきですね。

そして現在公開されている旦那様との恋物語がね! はっきり言いますよ、オタ者からしたら理想の恋愛ものなんです。
実際大変なこともあるのでしょうけど、物語に必要なエピソードが実に素敵な形で演出されていて、読んでいる私はただただ悔しい!

また始まったばかりですが、この後おふたりがご家族になられ、お子様もまたエリートオタクになられていく様が描かれる模様。更新を待ちつつ公開分を楽しみましょう。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)

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